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ページ番号:21248
更新日:2026年2月27日
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答申第112号の概要
- 諮問 「議会図書室の利用に係り作成、取得した文書一切」の不開示決定に対する審査請求についての諮問 事案
- 実施機関 奈良県議会
- 事案の経過
- (1)開示請求 令和5年7月7日
- (2)決定 令和5年8月2日付けで不開示決定
- (3)審査請求 令和5年10月27日
- (4)諮問 令和5年11月27日
- (5)答申 令和8年1月21日
- 諮問に係る不開示部分
議会図書室の利用に係り作成、取得した文書一切
〈不開示理由〉
本件開示請求に係る保有個人情報を保有していないため - 審査請求の理由
理由提示の不備があり、文書特定不足を否定することができない。 - 審議会の結
実施機関の判断は妥当である。
〈判断理由〉- (1)保有個人情報の特定について
本件開示請求は、議会図書室の利用に係り、実施機関が作成又は取得した文書を求めるものである。開示請求された議会図書室の利用に係る文書とは、審査請求人が議会図書室を利用するに当たり実施機関が作成又は取得した文書と解するのが一般的な理解と言えるから、この点で実施機関の判断は是認できる。
なお、審査請求人は、審査請求時に保有個人情報の特定不足の可能性を主張するものの、その具体的内容を示さず、その後意見書において特定不足であると主張する文書を挙げて、本件決定における文書特定不足を具体的に主張している。審査請求人が文書特定不足と主張する文書のうち、議会図書室の利用に係る文書に該当しうるのは入室記録及び日報であると解されるが、事務局を通じて実施機関に確認したところ、議会図書室では一般利用者の入室記録は作成していないとのことである。たしかに、かつて入室記録への記入を求めていた時期があったが、そのころの記録は既に保存年限が経過して廃棄しているとのことであった。日報とは年間の統計データを算出するための利用人数や貸出冊数を記録するものであり、一般に特定の個人について記載することを想定しておらず、また、審査請求人が主張する期間の日報については、保存年限が経過しており廃棄しているとのことであった。
なお、審査請求人は、そのほかにも実施機関の職員が大学ノートに筆記した文書と撮影した写真が請求対象となると主張するが、事務局を通じて実施機関に確認したところ、前者は職員の個人的なメモであって開示請求の対象となる行政文書には当たらず、また後者の写真は実際には撮影されていないとのことであった。
これらの実施機関の主張に特段不合理な点はなく、審査請求人が特定不足と主張する文書が存在すると推測させる特段の事情もない。 - (2)理由付記について
行政手続法(平成5年法律第88号)第8条第1項は、「行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。」と規定している。
個人情報保護法に基づく開示決定等は、行政手続法に規定する申請に対する処分に該当するもので、理由付記に関して適用される法令は、行政手続法第8条第1項の規定である。
この理由付記は、実施機関の慎重かつ合理的な判断を確保するとともに、処分の理由を開示請求者に知らせることにより、審査請求等に便宜を与えるためであり、理由を記載していない場合又は記載された理由が不明確な場合には、瑕疵ある行政処分とみなされ、取り消される場合があり得る。
本件保有個人情報不開示決定通知書には、開示しないこととした理由について、「本件開示請求に係る保有個人情報を保有していないため」とのみ記載されているところ、一般に、保有個人情報の不存在を理由とする不開示決定に際しては、単に保有個人情報を保有していないという事実だけでは足りず、保有個人情報が記載された対象文書を作成してないのか、あるいは作成又は取得した後に廃棄したのか等、対象保有個人情報が存在していないことの要因についても理由として付記することが求められる。
ただ、本件では、実施機関は、そもそも体制として一般利用者の個人情報を収集していないため、不開示の理由として「保有していないため」とのみ記載したものである。
また、本件開示請求のような包括的な開示請求については、具体的な理由を付記することは極めて困難であるから、本件決定における理由付記に、本件決定を取り消すべきほどの瑕疵があったとは言えない。
- (1)保有個人情報の特定について
お問い合せ先
総務部法務文書課 県政情報公開係