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更新日:2026年2月27日

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令和7年9月17日知事定例記者会見

発表案件

質疑応答

司会:おはようございます。

ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。

本日の会見は、ユーチューブ、奈良県公式総合チャンネルでライブ配信しております。

本日の知事からの発表案件は3件ございます。

まず、1件目は、令和8年度以降の高等学校授業料等への支援についてでございます。

山下知事、よろしくお願いいたします。

令和8年度以降の高等学校授業料等への支援について

知事:

令和8年度以降の奈良県における高等学校授業料等への支援についての方針が固まりましたので、発表させていただきます。

この時期に発表させていただくのは、これからどこの高校に進学するのかという進路選択を中学3年生が迎えるという時期でもございますので、その中学3年生の進路選択の参考になればということで、このタイミングで発表させていただくものでございます。

令和6年度から、奈良県独自の高等学校授業料等への支援制度を大幅に拡充してまいりました。その結果、負担軽減が実現できたと考えてございます。令和7年度には、国の支援が拡充したことによりまして、国公立の高等学校は既に今年度から所得制限のない無償化が実現をしております。令和8年度以降、私立の高等学校授業料への国の支援制度がさらに拡充するということが見込まれております。令和7年度の国予算の審議の際に、自民公明と日本維新の会が協議して決まったことでございます。それが約束どおり実行されるということを前提といたしまして、奈良県独自の高等学校授業料等の支援制度について、新たに令和8年度から私立高校についても所得制限を撤廃して、全世帯に対して実質無償化を実施したいと考えております。

イメージを図に描かせていただいておりますけれども、現行は、世帯年収910万円までにつきまして、年額63万円まで助成されております。世帯年収910万円を超える部分については、国からの助成が11万8,800円、奈良県独自の助成が2人以上の子供を扶養する世帯について、1人当たり5万9,400円が上乗せされているという形で今は制度設計がなされております。このグラフでいいますと、オレンジ色の部分が国の補助、青色の部分が奈良県の補助ということになります。それが令和8年度からは所得制限を撤廃する形で、私立学校についても国で45万7,000円、年額まで助成される見込みでございますので、63万円との差額である年額17万3,000円を奈良県独自に助成いたしまして、トータルで63万円まで助成するという形にしたいと考えております。

対象世帯は、枠の中に書いてございますけれども、奈良県内に保護者が在住し、子供が奈良県内の私立高校に通う世帯でございます。拡充内容につきましては、所得制限を撤廃し全世帯に対して国の就学支援金と合わせて、最大63万円を支援するというものでございます。今後は、国の制度拡充内容も踏まえ詳細な制度設計を行いまして、令和8年度の予算案に必要額を計上したいと考えております。

司会:

質問のございます方はお願いいたします。

NHKさん。

記者(NHK):

今回の所得制限撤廃に関して、対象となる世帯数はどのくらい増えるのでしょうか。

知事:

私立高校で910万円以上の世帯年収のある家庭がどれぐらいかという意味ですか。

記者(NHK):

そうです。

こども・女性局 教育振興課:

令和7年度、直近の生徒数で推計いたしますと、年収910万円以上の世帯は私立学校の分としては、約2,500人程度と見込んでいるところでございます。

記者(NHK):

今回の支援の財源はどこから持ってこられるのでしょうか。

知事:

財源は、この図を見ていただければ分かると思いますけれども、現行制度で青色のところが奈良県負担です。令和8年度以降、青色のところが奈良県負担ですけど、この面積を比較していただいたら、令和8年度のほうが面積は小さいので、これまで負担していた財源の中で十分カバーできるということでございます。

司会:

朝日新聞さん。

記者(朝日新聞):

2,500人というのは、910万円以上の全世帯という理解だと思いますが、これまで奈良県独自の支援がなかった910万円以上の1人世帯というのは、そのうち何人ぐらいでしょうか。

こども・女性局 教育振興課:

先ほどの数字で試算したところ、これまで対象外だった世帯の児童数は、約1,100人程度というところでございます。

記者(朝日新聞):

1,100人、全員が63万円の支援を受けられるということですけれど、生徒数というは総数何人ぐらいでしょうか。

知事:

全員というのは、年収にかかわらずということですか。

記者(朝日新聞):

はい。

こども・女性局 教育振興課:

私立高校全部というと、6,500人程度と見込んでおります。

知事:

私立高校のみです。

記者(朝日新聞):

予算関係ですけれども、奈良県分の負担は十分カバーできるということでしたけれども、このビフォー、アフターで奈良県の負担というのは、むしろ減ったのでしょうか。

知事:

そうです。

記者(朝日新聞):

どれぐらい減るのでしょうか。

知事:

1ページ目のグラフの左側の現行制度というのを前提としますと、奈良県負担額は12.2億円、これが右側の令和8年度分についていうと9億円ということで、約3.2億円の減少ということでございます。

記者(朝日新聞):

所得制限にかかわらず、実質無償化というところだと思いますけれども、全国的に見ると同様の支援というのはどれぐらい例があるのでしょうか。

こども・女性局 教育振興課:

世帯問わず無償化というところでいいますと、東京都、大阪府は一部制限がありますけれども、近しいものがあると認識しておりますので、その2つだと認識しております。

知事:

東京都、大阪府、奈良県ということです。

記者(朝日新聞):

現時点で3例目という認識ですか。

知事:

はい。

大阪府はキャップ制があるので、そこがちょっと違います。

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

時事通信さん。

記者(時事通信):

63万円というのは、奈良県内の私立高校であれば、この額で全て賄えるということで試算している額になるのでしょうか。

知事:

そうです。これ以上を超えるのは2つか、3つだったのではないか。

こども・女性局 教育振興課:

担当課より補足します。加重平均を取っているので、多数はカバーできると考えております。

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

朝日新聞さん。

記者(朝日新聞):

私立高校を無償化にすることによって、大阪府だと公立高校の定員割れが進んでいるという実態が起きていますけれども、今後、奈良県でも公立高校の定員割れが続くと、統廃合をさらに進めるという考えをお持ちでしょうか。

知事:

統廃合ということは、今視野には入っておりませんが、当然、募集定員を満たさなかった場合は、クラス数を減らすということは考えられます。公立と私立、国公立と私立の進学者の割合が令和6年度以降、1%程度、私立高校のほうが増えたという認識を持っています。私立高校がそれまでは30%ぐらいだったのが、この制度によって31%になった。小数点以下ははしょっていますが、大体、私立高校が30%から31%になり、国公立が70%から69%になったということです。

記者(朝日新聞):

今後、完全な無償化を実施することによって、公立と私立の進学割合がさらに、私立のほうに高まると考えていますか。

知事:

令和6年度と令和7年度はあまり変化がないです。令和8年度の拡充部分は、所得層が高い人を対象とした拡充でございますので、今回の令和8年度の新たな制度で特段、公立から私立に流れるということは想定していないです。

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

朝日新聞さん。

記者(朝日新聞):

今の関連で、少子化の中で、公立離れの進む可能性もあると思うのですが、今後は状況を見て、そういう公立離れが進んだ場合は、クラスの規模縮小とか、閉校を決めないといけないというお考えですか。

知事:

閉校というようなことまではまだ念頭にはございません。募集する定員を減らして、クラス数を減らしていくということはあり得ると思いますが、統廃合というようなことは現時点で視野には入っておりません。

記者(朝日新聞):

知事としては、こういった私立校の金銭的な支援が広がる中で、公立の存在意義とか、今後については、どうあるべきだとお考えでしょうか。

知事:

従前から申し上げているとおり、公立と一口に言っても、それぞれ特色がありますよね。スポーツに力を入れてる学校もあれば、芸術に力を入れてる学校、どちらかというと大学進学に力を入れているところもあります。また、クラブ活動も、ある高校はこのクラブに力を入れて、別の高校はこのクラブに力を入れてるというふうに、国公立といっても、それぞれ学校によって特色がある。その国公立の持っている特色をこれからどんどん伸ばしていっていただいて、いい意味で私学と切磋琢磨していって、公立もよくなり、私立もよくなり、どちらに進んでも高校生がよい教育を受けられるということがいいのではないかなと思います。その観点で申し上げると、公立については、特色のある教育のプログラムは組んでいただいてるのですが、やはり施設や設備が古いというのは、これはもう私学と比べて歴然とした差があります。ここは早急に改善していって、県立の学校も同じ土俵に立てるようにするということが必要ではないかなと思っております。

記者(朝日新聞):

高校授業料の無償化は、知事の選挙時の公約でもあったかと思いますが、所得制限をなくしたことで、公約は達成したとお考えなのでしょうか。それとも、まだ課題があるとお考えでしょうか。

知事:

所得制限のない高校授業料無償化は達成できたと思いますが、県外私学への部分ができておりませんので、その部分は実現の見込みがないということでございます。

記者(朝日新聞):

県外高校に通う生徒への支援というのは、今後目指されるのですか。それとも、これは断念されるのか。

知事:

それは近隣府県との協議によりますよね。相互乗り入れ的なことではないといろいろと問題が起きますので、例えば奈良から大阪に行くのは無償だけど、大阪から奈良に来るのは有償とかいうのは、いろいろと問題が想起されるので。近隣府県との間で何か協議ができれば、実現するかもしれないですが、あまり今そういう協議をしようという機運はないですね。

高田こども家庭相談センターの移転先について

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

それでは、次の発表案件に移ります。

2件目の発表案件は、高田こども家庭相談センターの移転先についてでございます。

知事、よろしくお願いいたします。

知事:

現在、奈良県には、奈良市にある中央こども家庭相談センターと、高田こども家庭相談センターの2か所のこども家庭相談センターがございます。このうち、高田こども家庭相談センターには一時保護所がなく、かつ、建物の老朽化、狭小化といった課題がございますので、一時保護所を併設した施設として整備したいと考えております。今までは、一時保護する必要がある高田こども家庭相談センター管内の案件についても、奈良市内の中央こども家庭相談センターで一時保護するといった扱いをしていましたので、大変ご不便をおかけしていたところがございます。それを解消したいということでございます。

現状と課題ですが、供用開始後約40年が経過して、建物の老朽化が顕著である、それから、児童虐待の相談対応件数が増加していて、職員数が平成29年と比べると約2倍になっているけれども、スペースは変わりませんので、1人当たりの執務スペースが狭くなっている。先ほど申し上げましたように、児童の一時保護が増加傾向にある中で、一時保護所が併設されていないという状況にございました。こうした状況を踏まえまして、新築移転する形で、一時保護所を併設する高田こども家庭相談センターを整備したいと考えています。

移転先を決めるための条件として我々が考えたことが、現施設と同じ高田市内にあること、未利用県有地であること、ある程度まとまった面積を確保できること、土地利用規制が少ないことといった条件から、以下の4つの候補地を上げたわけでございます。3枚目でございますけれども、有識者からの助言等も得まして、アクセス性・安全性、敷地条件、まちづくりなどの観点から評価をいたしまして、一番評価の高かった旧中和労働会館を選定したところでございます。選定理由はここに記載のとおりでございます。

今後は、令和7年9月議会に補正予算を提案しまして、補正予算の成立後、基本計画を策定し、令和8年度以降に、今ここに古い建物が建っていますので、この建物の除却設計や基本設計、実施設計をして、令和13年度以降に開所したいと思っております。

私からは以上でございます。

司会:

では、質問のございます方はお願いいたします。

毎日新聞さん。

記者(毎日新聞):

これまでの経過ですけども、有識者からの助言は、委員会か検討部会みたいなことで決められたのでしょうか。

こども家庭課:

委員会までは設置していないのですけれども、有識者の方が2名いらっしゃいまして、そこからご意見をお伺いしたという次第でございます。

記者(毎日新聞):

選ばれた期間はいつからいつまでですか。

こども家庭課:

任命ではなくて、聴取に行き、意見をいただいたということです。

記者(毎日新聞):

意見をもらって、決定したのが何月とかになりますかね。

こども家庭課:

決めましたのは、7月ぐらいです。

記者(毎日新聞):

有識者2名というのは、どういった肩書の方なのでしょうか。

こども家庭課:

まちづくり・都市計画専門の先生と児童福祉部門の先生です。

2025ベイバレー国際シンポジウムについて

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

それでは、次の発表案件に移ります。

3件目の発表案件は、2025ベイバレー国際シンポジウムについてでございます。

知事、よろしくお願いいたします。

知事:

奈良県と友好関係にございます韓国の忠清南道から、2025ベイバレー国際シンポジウムに出席して講演してほしいという依頼を受けまして、私をはじめとする県訪問団、私と職員3名、合計4名で、9月25日から28日まで韓国に参ります。現地では、ベイバレー国際シンポジウムで、関西広域連合の取組についての講演や、キム・テフム忠清南道知事への表敬訪問、10月の日韓音楽交流イベントや日韓文化セミナーに出演していただく方を訪問するといった行事を予定しております。主な渡航日程は、右側に記載のとおりでございます。

私からは以上でございます。

ガソリン税の暫定税率の廃止について

司会:

質問のございます方はお願いいたします。

それでは、そのほかの質問がございます方はお願いいたします。

時事通信さん。

記者(時事通信):

ガソリン税の暫定税率の廃止について、県の減収分がどの程度かを教えていただけないでしょうか。

知事:

県に対しましては、ガソリン税のうちの地方揮発油税の暫定税率部分が廃止されるということに伴い、地方揮発油税を財源とする地方揮発油譲与税という費目の税が減ります。見込みでは2億円と試算をしております。

記者(時事通信):

今まだ軽油引取税のほうも議論されてると思うんですけども、こちらが廃止された場合、県はどの程度、減収となるのでしょうか。

知事:

そちらは35億円と試算しております。

記者(時事通信):

暫定税率の廃止で、京奈和自動車道、ほかにも県の道路整備に対して影響が懸念されていると思うのですが、これに対して、知事としてはどのように考えてらっしゃるか、意見をお聞かせください。

知事:

暫定税率の廃止に伴って、代替財源を確保するという方針が、今法案を提出した野党で確認されていると認識をしておりますので、何らかの代替財源が確保されるのではないかと。したがって、道路事業への影響はないと考えております。

記者(時事通信):

知事としては、この暫定税率の廃止については、どのように考えてらっしゃいますか。

知事:

国政の話ですので、答える立場にはないと思っております。

記者(時事通信):

財源には税収の上振れ分を充てればいいという意見もあると思うのですが、これも国政の話になってしまうかもしれませんが、ご意見があれば。

知事:

それは玉木衆議院議員に聞いてください。

記者(時事通信):

赤字国債とか、そういったものに頼るべきかどうかという、その辺りはいかがですか。

知事:

それについても国の財政運営についてのことなので、奈良県知事としては答える立場にないと考えております。

記者(時事通信):

仮に代替財源が十分用意されなくて、一部予算が予定していたよりも足りなくなってしまうということが起きたときに、減収に対して、県としてどのように対応するかというのがあれば教えてください。

知事:

それはガソリン税のことですか、それとも、軽油引取税のことですか。

記者(時事通信):

両方に関してです。

知事:

それについては全国知事会等を通じて、地方への影響がないようにしてほしいという要望をされるものと認識しております。

記者(時事通信):

減収があったときに、県として、県分に関しては補塡されましたが、国の分が減っちゃいましたということが起きたときに、その分に対して、県が充てるとか、そういったこと考えてたりしてますか。

知事:

国直轄の場合は、国が何割、地方が何割、都道府県が何割って決まってますよね。ですから、その割合を変えるということはないと思います。国が負担する分を県が肩代わりするというようなことではなく、事業の進捗が遅れるということは、可能性としてはあるとは思うのですが、そういうことがないように、国土交通省や財務省に要望活動をしていきたいと考えてございます。特に京奈和自動車道に関しましては、今度、東京で、京奈和自動車道沿線の京都、奈良、和歌山、3県が主催する京奈和自動車道建設促進大会というものを開催する予定で、暫定税率の廃止に際しては、代替となる恒久財源を措置するなど、国、地方を通じた安定的な財源を確保することといった趣旨の要望書を採択する予定でございます。こういう京奈和自動車道の建設促進大会を通じて、京奈和自動車道をはじめとする県の道路事業に影響がないようにするとともに、全国知事会を通じて、きちんと代替財源を確保するように求めていくことになろうかと思います。

記者(時事通信):

近隣府県とも連携して、そういった財源が不足することがないように国に対して求めていきたいということですか。

知事:

はい。おっしゃるとおりです。

大和西大寺駅の高架化について

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

NHKさん。

記者(NHK):

大和西大寺駅周辺の高架化についてお伺いしたいのですけれども、先日、奈良市議会で仲川市長が、奈良県議会と奈良市議会が落ち着いたタイミングで、山下知事とフルオープンで話をしたいとおっしゃっていたのですけれども、知事としての現段階でのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

知事:

私も全くそれには賛成でございまして、昨日、たまたま仲川市長とある会合でお会いする機会がございましたので、双方の議会が終わった後、早期に開催をというようなことを言われたので、日程調整のほうをお願いしますということを直接お願いした次第でございます。もともと、この近鉄も交えた3者の協議会は、知事や市長は出席してないんですよ。部長級でやっているので、部長級で開催するための日程調整をするようにということで、昨日、私から仲川市長に対して、日程調整させてくださいというお願いをしたことを踏まえて、昨日のうちに奈良県の部長に対して早期に奈良市の部長と日程調整するようにという指示を出したところでございます。

記者(NHK):

現段階では、まだ日程までは決まってないということ。

知事:

そうですね、はい。

記者(NHK):

分かりました。ありがとうございます。

放送倫理・番組向上機構(BPO)への申立てについて

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

朝日新聞さん。

記者(朝日新聞):

先日の記者会見で、株式会社毎日放送の番組をめぐるBPOの申立ての話がありましたけれども、BPO側が先日、審議対象にされないという結論に至ったというふうに聞いております。これに対する知事の受け止めと、もし今後、これを受けての奈良県としてのリアクションがあるのであれば、それも含めて教えてください。

知事:

僅か1週間余りでこういう結論が出たということについては、率直に言いまして驚いております。それとともに、審議入りしなかったということについては、大変残念に思っております。

どういう理由で審議入りしなかったのかということが全く明らかにされておりませんので、何ともこの決定の内容に関してコメントするのは非常に難しいのですが、考えられるとすると、奈良県の申立て内容自体が事実でないというふうに判断されたのか、つまり、こういうコメントを私や担当課長が言ったのに取り上げられなかったとか、奈良県の職員や学者の先生に取材の意図を全然伝えなかったとか、そういう奈良県の放送倫理に違反すると思われるような指摘事項が事実ではないと判断されたのか、それは事実だけども、放送法や放送倫理には違反することがなかったと判断したのか、考えられるのは、その2つだと思うんですよね。

事実でないと判断した可能性についていうと、奈良県が出した申立書に対して、ヒアリングとかは全くなかったんですよ。ですから、そもそも申立書に記載した事実が真実かどうか、奈良県に対するヒアリングもないままで、どうやって確認したのかなと。

であれば、恐らく申立て内容は事実という前提で、申立て内容は事実だとしても、放送法や放送倫理に違反することはないというご判断をされたのかなと思っておりますけれども、それについては、申立書に詳しく記載したとおり、奈良県としては、放送法や放送倫理基本綱領に違反する部分があるという考えに変わりはございません。

株式会社毎日放送のインターネットニュースがございまして、その中で、小町谷委員長のコメントとして、「番組の本編自体には委員の誰一人として問題があるというふうには思わなかった」ということをコメントされているのですけれども、奈良県が申立書で申し上げているのは、番組本編を制作する過程に問題があったのではないかと言っているんですね。ですから、番組だけを見て、それに問題があるかないかというような審議をしたのであれば、それは審議方法として極めて不十分であるというふうに考えております。番組の制作過程について調査したのですかということを申し上げたいです。

奈良県が申立書に記載して訴えたことは、まず、不適正な取材や制作過程があったのではないかということです。具体的には、奈良県の職員や学者の先生に対して、取材の意図や番組の内容について適切に説明されないまま、取材や番組放送がなされたということ。それから、恣意的な編集による印象操作ということでございますけれども、学者の先生が奈良県に対して怒っているとか、憤っているとか、意見が割れているというようなスタンスでVTRが編集されておりますけれども、奈良県と連名で申し立てているとおり、学者の先生と我々との間にそういう対立関係はなくて、「憤マン」というような、そういう表題が果たして適切なのかなと思うわけでございます。それから、先ほども申し上げましたけれども、奈良県職員のコメントとか、私の記者会見の発言のうち、ドングリの木の伐採中止を求める団体の意向と異なる部分はVTRの中で一切取り上げられていないんですね。例えばどういうことかというと、今後、生息環境の改善に取り組むとか、ドングリの木の伐採には、鹿の餌である下草を成育させるというような目的があると発言した私の記者会見でのコメントや、生息環境の改善に取り組むという奈良県職員のコメントというのは、全く取り上げられていない。こういうところが、公平性とか公正性に欠けるのではないかと指摘させていただいたのですけれども、このような制作過程における問題点について、何ら審議しないまま、番組本編には問題がないというふうに結論を出したとすれば、非常に審査の方法に問題があったと言わざるを得ないと考えております。

記者(朝日新聞):

今後について、何か考えていることは。

知事:

これは不服申立てという制度がないので、もう何もできません。

記者(朝日新聞):

分かりました。

知事:

そもそも、裁判と違って、裁判であれば、原告、被告がそれぞれ主張し、反論し、証拠も提出し、それを中立的な裁判官が判断するという審理構造になっているわけですけれども、全くそういう仕組みではないですよね。一方的に委員が判断するという仕組みであって、全く当事者双方の言い分を聞いて、証拠に基づいて判断するという審理構造になっていませんから、このBPOの仕組み自体に私は問題があるというふうに思っております。全くこちら側の意見を言う機会がない。その委員さんのメンバーも調べてみたのですけれども、BPOの放送倫理検証委員会の委員というのは、弁護士3名、学者3名、番組制作会社を含む元マスコミの社員が3名、フリーランスが1名、合計10名でございます。そのうち、マスコミへの勤務経験があるとか、マスコミが設置した審議会の委員などをしているということで、マスコミとの関係がある方が6人ということで、10人中6人がマスコミと何らかの関係があるという構成になっているんですよね。事務局の方がどういう形で選ばれているのか知りませんけれども、放送局等からの出向の方もおられるのではないでしょうかね。そういう組織体で、果たして中立公正な審議ができるのかということについて、私は疑問を持っているということでございます。

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

時事通信さん。

記者(時事通信):

先ほどの続きで、BPO以外の場所、例えば法廷、民事とかですね、そういったところで申立てをする予定とかはいかがでしょう。

知事:

民事でやるとしたら、例えば名誉毀損とか、業務妨害とかになりますけれども、それは奈良県にたくさん苦情のメールや電話が来て、奈良県職員は、ある一定程度、業務妨害されたと思いますけれども、それを業務妨害という形で裁判をしても、なかなか認められないだろうなと思いますので、そういう訴訟提起までは考えておりません。

記者(時事通信):

分かりました。

司会:

ほかに質問はございますでしょうか。

では、以上をもちまして本日の知事定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

以上

※発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。

また、発言の趣旨を損なわない範囲で文言を整理する場合があります。

お問い合せ先:奈良県広報広聴課 報道係 TEL 0742-27-8325

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