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ページ番号:10440
更新日:2026年2月27日
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特集
県民だより奈良
2023年5月号

若草山を望み、鹿が行き交う奈良公園の傍らに建つ奈良県立美術館。
今年開館50周年を迎えました。
日本画家で風俗史研究家だった吉川観方氏のコレクション寄贈を機に開館し、現在の所蔵する作品は、鎌倉時代から現代にいたるまで4,600点を超えています。館蔵品を中心とした企画展やさまざまなテーマによる特別展など、これまで三百十数回の展覧会を開催してきました。

県美所蔵コレクション
吉川コレクション
吉川観方氏が生涯を通じて収集した絵画、浮世絵版画、染織をはじめとする工芸品など約2,000点。江戸時代から明治にかけての女性ファッションの歴史をたどることができます。


(上段右より)
≪伝 淀殿画像≫桃山~江戸時代
≪白絖地菊水文様小袖≫江戸時代
菱川師房≪見返り美人図≫
(下段右より)
葛飾北斎 ≪瑞亀図≫
歌川広重≪名所江戸百景のうち 亀戸梅屋舗≫
伝 居初津奈≪雛形絵巻≫(部分)
懐月堂安度≪立美人図≫
奈良ゆかりの芸術家・作品
近代陶芸の巨匠・富本憲吉の作品約170点。開館以来作品の収集に努め、7歳のときの習字から最晩年の作品まで技法の変化も含めて全時代を網羅する内容となっています。そのほか奈良にゆかりの深い作家の作品も多数所蔵しています。
【洋画】中沢弘光、普門暁、絹谷幸二、杉本健吉、田中敦子
【日本画】竹内栖鳳、池田遙邨、上村松園、平山郁夫、不染鉄
【彫刻】菅原安男、澤田政廣、柳原義達、井上武吉
【版画】川瀬巴水、笹島喜平
【デザイン】田中一光

(上段右より)
富本憲吉≪色絵四弁花更紗模様六角飾筥≫
田中一光≪Nihon Buyo≫
©Ikko Tanaka 1981/Licensed by DNPartcom
(下段)
上村松園≪春宵≫
由良コレクション
由良哲次氏は現在の奈良市丹生町に生まれた哲学博士です。哲学の傍ら山水画などの研究も行い、収集したコレクション約100点が1978年に寄贈されました。作品は日本の中世から近世の絵画、中国絵画、彫刻、工芸などにわたります。

(上段)
曾我蕭白≪美人図≫
(下段右より)
伝 渡辺崋山≪牡丹図≫
東洲斎写楽≪松本米三郎のしのぶ≫
伝 雪舟≪秋冬山水図屏風≫
大橋コレクション
実業家で化学者だった大橋嘉一氏は日本の現代美術をサポートする先駆的な個人コレクターでした。
1950~70年代の現代美術作品を積極的に収集し、没後当館ほかに分割して寄贈されました。
桂ゆき、工藤哲巳、白髪一雄、杉全直、須田剋太、津高和一、難波田龍起など国内外の作家の作品約500点からなります。

(上より)
岩崎巴人≪飛び越える馬≫
今中クミ子≪Swirl. Blie and Red≫


開催中~6月11日(日曜日)特別展「田中一光 デザインの幸福」
奈良市出身のグラフィックデザイナー・田中一光(1930-2002)。
本展では、200点を超える館蔵品から選りすぐりの名品に加え、代表作、ロゴマークなどのデザインと社会の密接な関係を示す作品、さらには田中一光と三宅一生のコラボレーションなどを紹介します。

©Ikko Tanaka 1995/Licensed by DNPartcom
関連イベント(詳細はHPでご確認ください)
美術講座 田中一光の造形感覚:デザインの幸福

6月4日(日曜日)14時~
講師:当館学芸員
定員:60人
(当日先着)
要当日観覧券
学芸員によるギャラリートーク
展示室で作品を前に解説します。

5月20日(土曜日)・6月10日(土曜日)14時~
要当日観覧券
7月8日(土曜日)~9月3日(日曜日)企画展「富本憲吉展のこれまでとこれから」
昭和48(1973)年3月、開館を飾ったのは「富本憲吉展」でした。開館50周年を記念して開催する本展では、富本憲吉をテーマとする当館の展覧会歴をたどりながら、彼の生涯と活動をあらためて振り返ります。

富本憲吉
≪磁器 赤池金銀彩羊歯模様 蓋付飾壺≫
9月30日(土曜日)~11月12日(日曜日)特別展「仮面芸能の系譜 仮面芸能のふるさと奈良」
我が国は、先史時代から仮面芸能が生きづく希有な文化を持っています。本展では、仮面に加え、装束や楽器、映像、音源などを展覧し、奈良で生まれ育った仮面芸能の魅力をお伝えします。

富本憲吉
≪磁器 赤池金銀彩羊歯模様 蓋付飾壺≫
開館50周年によせて

50年の歴史を持つ当館は、全国的に見ても老舗の公立美術館といえます。
収蔵品は、日本画家・吉川観方氏寄贈の近世日本画や由良哲次氏の浮世絵コレクション、また実業家・大橋嘉一氏の具体美術コレクションなどがバランスよく収蔵されていることが大きな特徴です。もちろん奈良との縁の深い作品も多いのですが、それゆえに多様な現代美術シーンを紹介する多彩な展示は難しくなります。
それを補完するために、4月からはとてもおしゃれなギャラリーを新設して、柔軟で多角的な運営をしていきたいと思っています。今後、専門店的深さを目指すか、百貨店的幅広さを目指すか、限られた予算とにらめっこしながら大いに悩むところです。そして建物や設備の老朽化に加え、旧館に新館を増設している構造による動線の悪さも永年の課題です。しかし、仏教美術だけではない奈良の近現代の文化藝術を知る拠点としての誇りを抱きつつ、開館50周年を記念した意欲的な企画をご用意しています。
皆さまのご来館を心よりお待ちしています。
奈良県立美術館 館長 籔内佐斗司
県美ニュース
新しくギャラリー誕生!

ミュージアムショップも人気!

- 開館時間 9時~17時(入館は16時30分まで)
- 休館日 毎週月曜(祝日の場合は翌平日)
年末年始・展示替期間 - 観覧料 展覧会ごとに異なりますので、県民だよりや当館HPでご確認ください
公式HP・SNSで情報発信中

- 展覧会や学芸員によるギャラリートークなどのさまざまな情報を発信
- コラム「館長の部屋」、「学芸員の部屋」を好評連載中
- 当館メールマガジンを毎月配信、蔵品紹介やクイズを掲載
- 問 県立美術館
- TEL 0742-23-3968
- FAX 0742-22-7032
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- 公式HP 奈良県立美術館
アクセス

- 所 奈良市登大路町10-6
- アクセス 近鉄奈良駅(1)番出口から約500m
JR奈良駅から奈良交通バス「県庁前」下車
※当館には専用の駐車場はありません