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ページ番号:4482

更新日:2026年2月27日

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第14回 奈良県食品安全・安心懇話会

第14回奈良県食品安全・安心懇話会
平成22年10月14日(木曜日)
午後2時~午後4時
於:猿沢荘(奈良市池之町)

出席委員 今村委員 小松原委員 上田委員 福原委員 松村委員 吉本委員 山本(八)委員 岡山委員 山本(將)委員 森委員 木下委員 木内委員 野村委員 中井委員(14委員)
次第

議事

  1. 食の安全確保のための施策及び懇話会の開催趣旨について

  2. 平成21年度奈良県・奈良市食品衛生監視指導結果について

  3. 奈良県における食品安全推進の施策について

  4. 奈良県における農産物生産現場における安全安心の取り組みについて

  5. 奈良県における口蹄疫対策について

  6. 安全・安心の食品について

資料

  1. なら食の安全・安心確保の推進基本計画(概要)[PDF:151KB]
  2. 平成21年度食品関係営業施設数(PDF:113KB)及び監視指導件数(奈良県全体)(PDF:116KB)
  3. 平成21年度奈良県食品衛生監視指導結果(PDF:590KB)及び監視指導結果[概要](PDF:152KB)
  4. 平成21年度奈良市食品衛生監視指導結果(PDF:217KB)及び監視指導結果[概要](PDF:94KB)
  5. 奈良県食の安全・安心行動計画(平成21・22年度)(PDF:3,771KB)
  6. 平成22年度奈良県食品衛生監視指導計画(PDF:930KB)
  7. 平成22年度奈良市食品衛生監視指導計画(PDF:70KB)
  8. 平成22年度食中毒発生状況

事務局
定刻でございますので、始めさせていただきます。本日は、第14回奈良県食品安全・安心懇話会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

~~~第4期目の委員紹介~~~
奈良県立医科大学教授、今村知明様
奈良県立大学教授小松原尚様。
HACCP技術アドバイザー、上田修様。
社団法人奈良県栄養士会、福原圀子様。
奈良県農業協同組合、松村和親様。
奈良県養鶏農業協同組合、吉本文孝様。
奈良県特用林産振興会、山本八郎様。
社団法人奈良県食品衛生協会、岡山日出男様。
奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合、山本將雄様。
市民生活協同組合ならコープ、森宏之様。
日本チェーンストア協会、木下道夫様。
奈良県生活学校連絡協議会、木内喜久子様。
公募委員の野村由佳様。
公募委員の中井博美様。
奈良県食生活改善推進員連絡協議会、谷口淑子様は所用によりご欠席。

~~~委嘱状交付~~~
宮谷部長
委嘱状、中井博美様。奈良県食品安全安心懇話会委員を委嘱します。期間は、平成24年3月31日までとします。平成22年9月4日奈良県知事荒井正吾。よろしくお願いします。

宮谷部長挨拶
改めまして、くらし創造部長の宮谷でございます。一言ご挨拶申し上げます。日頃から、県政の推進にご理解とご協力賜りまして、ありがとうございます。食品に関する事件として、昨年は角切りステーキを原材料とするO157の広域食中毒事件が発生しております。また本年度は全国的にカンピロバクターによる食中毒事件が多発しております。O157またはカンピロバクターによる食中毒事件では、飲食店による生の肉の提供が原因であったり、家庭でも起こりうることですが、焼肉等で肉が生焼けであることが原因となっております。ちょっとした注意で被害を少なくできるんじゃないかと思っております。県民に対する食の安全への啓発が重要であることを改めて認識しているところです。これまで県では、食品衛生法に基づく条例の改正や検査体制の整備等体制を整えまして、県民の安全な食生活の維持・向上に努めてまいりました。その総合的な安全・安心確保対策の根幹が「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」でございます。その基本方針をもとに、知事を本部長とする奈良県食品安全推進本部を設置しています。そしてこの懇話会ですが、生産から消費にわたる食品の安全・安心に向けて、幅広く意見交換をいただいて、委員の皆様からの意見を県の施策に反映することを目的として、設置しております。委員の皆様には本日もご忌憚なく意見交換を頂ければ幸いでございます。食品安全行政につきましては、消費者庁が発足するなど、消費者の視点がより重視される方向にあります。この懇話会を担当いたします消費・生活安全課は、今年度からは、県民生活を所管します我々くらし創造部が所管としております。よろしくお願い致します。最後に、本日の懇話会が実りあるものとなることを祈念いたしまして、ご挨拶とさせて頂きます。ありがとうございます。

~~~奈良県食品安全・安心推進本部幹事会出席者紹介~~~
医療政策部
医療に関する重要施策及び健康危機管理に関する総合窓口である企画管理室。
感染症対策などを所管しています保健予防課。
医薬品、無承認無許可医薬品及び毒物・劇物の取締りを行う薬務課。

健康福祉部
健康づくりや食育を担当しています健康づくり推進課。

くらし創造部
石綿やダイオキシンなど環境政策の総合企画を行います景観環境局環境政策課。

産業・雇用振興部
計量法を担当しています工業技術センターを所管する産業支援課。

農林部
農産物の生産、流通、加工及び消費の総合調整を行うマーケティング課。
主要農産物の生産や農薬の適正使用を担当いたします農業水産振興課。
畜産の衛生対策、畜産振興及び動物用医薬品を所管しております畜産課。
きのこ等の林産物の生産等を所管いたします林政課。

教育委員会
学校給食等の衛生に関する業務を所管いたします保健体育課。

中核市である奈良市
食中毒・感染症対策等を自ら所掌されておられます奈良市保健所。
オブザーバーとして、県の郡山、葛城、桜井、吉野、内吉野保健所から職員出席。
事務局:消費・生活安全課

事務局
資料の確認をお願いします。まず、お手元に配布させていただきました資料ですが、第14回奈良県食品安全・安心懇話会次第、委員名簿、座席表、奈良県食品安全・安心懇話会設置要綱、意見交換提案事項、13回までの開催状況でございます。それから次に会議用の資料といたしまして9つの資料を配布しております。1番から8番まで番号をつけたものと、もう一枚追加したものでございます。資料番号1、なら食の安全・安心確保の推進基本方針(概要版)でございます。資料番号2、平成21年度食品関係営業施設数及び監視指導件数(奈良県全体)でございます。資料番号3、平成21年度奈良県食品衛生監視指導結果及び監視指導結果の概要でございます。資料番号4、平成21年度奈良市食品衛生監視指導結果及び監視指導結果の概要でございます。資料番号5、奈良県食の安全・安心行動計画(平成21・22年度)です。資料番号6、平成22年度奈良県食品衛生監視指導計画、資料番号7、平成22年度奈良市食品衛生監視指導計画、資料番号8、平成22年度の食中毒発生状況でございます。それから資料番号を付番しておりませんが、本日追加資料といたしまして、委員からの資料をお配りしております。

事務局
それでは、本日の資料の4枚目をご覧いただきたく存じます。奈良県食品安全・安心懇話会設置要綱でございます。第4条第2項に、会長は委員の皆様による互選により定めるとなっておりますので、ご意見等がございましたらお願い致します。

委員
今村委員をご推薦いたします。

事務局
今村委員をご推薦をいただきましたが、他にどなたかご意見等はございませんでしょうか。

~異議なしの声~

事務局
異議なしのお声をいただきました。ありがとうございます。それでは、拍手で、ご賛同いただけますでしょうか。

~拍手により賛同~

事務局
ありがとうございました。皆様のご賛同を得ましたので、今村委員が会長と決まりました。要綱第5条第1項に「座長は会長をもって充てる」となっておりますので、議事進行につきましてよろしくお願い致します。

座長
只今、会長に選任されました今村でございます。大変な重責をご指名いただきまして、身の引き締まる思いです。ぜひ、この会議が有意義なものになるように頑張っていきたいと思いますので、ご協力をお願いします。自己紹介を兼ねてご挨拶ということでございますので、初めての方もおられますから、若干、自己紹介をさせていただきます。私、奈良県立医科大学の健康政策医学の担当をしております。ここは元々公衆衛生の講座でござまして、公衆衛生に医療政策などを加えて、健康政策全体を担当する講座でございます。私は、食品の分野と非常に深い関わりがございまして、20年以上食品の行政や前線でいろんなことをやってきた人間でございます。最初は普通に医者をやっておりまして、その時代は救命センターで医者をやっておりましたので、よく食中毒の患者、特にO157など命の危ない患者などを診ていた時代がございます。その後、御縁がありまして、厚生労働省に入り、結構長い間役人をやっておりました。それもまた食品関係のことが大変多くて、例えばO157事件なども担当させていただきましたし、雪印の食中毒事件、BSE事件、直接の担当者としてやらせていただいていました。また、あちらこちら行くことも多くて、例えば、文部省に行って、学校給食や学校保健を担当させていただいたり、地方では佐世保市に出て、保健所長などもやっていた時代がございます。大体、今までこういう健康政策に関わることをやってきておりまして、その後、学籍の方に移り、ここ10年近くは公衆衛生と医療政策のことをやってきているわけでございます。その中でこの食品の問題というのは非常に難しい問題だということを痛感しております。これはもう科学的にも、社会的にも、本当に難しい問題です。誰にでも分かる身近な問題ですが、今までいろんなことを勉強してきた中で、食品の勉強が一番難しかったです。おそらく科学の最先端で、そしてまた社会との接点という社会学でも最先端の分野です。そういう難しい分野で様々な問題が日々起こっているということが最大の問題だと思いますので、ここにお集まりの皆様は奈良県の中でも指折りの有識者の皆様でいらっしゃいますので、ぜひ英知を結集して、奈良県の食品の安全と安心が確立されるように頑張っていきたいと思いますので、それにあわせて議事進行のご協力もよろしくお願い申し上げます。簡単ではございますが、ご挨拶とさせていただきます。それでは、早速議事の方に入りたいと思いますが、最初の議事でございます。まず、事務局から今までの食の安全確保に係る施策及び懇話会の開催実施等について説明をお願い申し上げます。

事務局
事務局から説明させていただきます。お配りした資料のうち、資料番号1、5、6を使って説明させていただきます。まずお手元の資料番号1をご覧下さい。「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」(概要版)でございます。この基本方針は、平成15年4月に学識経験者等からなる第1回の策定委員会を開催し、庁内関係課で調整を図ると共に、計画の策定にあたり公正の確保と透明性の向上を図るため、パブリックコメントの手続きを行いました。県民の皆様からのご意見も反映した最終案を策定委員会でご承認いただき、平成15年12月2日に策定・公表いたしましたものであります。左側には、趣旨及び概要を記載しております。4行目あたりですが、「県は、生産者、製造・加工、流通・販売等食品等事業者及び消費者と相互に連携し、県民の安全で安心できる食生活の実現と健康の保護に向けて積極的に取り組む」としております。右側の欄には、基本的な考えを記載しております。従来でしたら、食品衛生取締り部局は流通段階からの取締りを実施しておりましたが、生産から消費に至る食品の供給工程、いわゆるフードチェーンの各段階において関係者が行政とそれぞれの役割を十分に認識し、相互の理解を深め、その役割を果たし、県民の皆様に安全安心な食品を提供することを目的とした考え方を記載しております。方針といたしましては、3つの基本方針からなります。まず1つめ、関係者間でのリスクコミュニケーションの推進、2つめ、フードチェーンにおける食品の安全確保、いわゆるリスク管理でございます。下の欄にある赤四角の項目の事業をそれぞれ実施することにより、生産から消費までの食の安全を確保しようとするものでございます。3つめといたしまして、新たな食品安全行政に対応するための体制等の充実でございます。食品安全基本法の施行、食品衛生法の改正に伴い県の体制も整備もして参りました。現在、昨年9月に発足された消費者庁が管轄する消費者行政をはじめJAS法、食品衛生法について、消費・生活安全課に集約し、消費者保護を一括・連携し処理を行うこととしております。また、食品安全・安心推進本部の設置や、外部機関であるこの懇話会の設置も基本方針に基づくものでございます。次に資料番号6をご覧ください。「平成22年度奈良県食品衛生監視指導計画」の2ページ目をご覧下さい。関係機関の連携体制を記載しております。左側には、内部機関である知事を本部長といたします奈良県食品安全・安心推進本部とそれと具体的な進行管理をいたします推進本部幹事会がございます。右側には、外部機関である当懇話会があります。県の施策に対する評価あるいは提言を頂き、奈良県食品衛生監視指導計画をはじめ、関係課の食品に係る施策に反映させることを目的としたものでございます。以上が基本方針及び食品安全・安心推進体制の概要についてのご説明でございます。なお、当懇話会の開催につきましては、報道機関に対し資料を提供すると共に、懇話会で使用いたしました資料及び議事録については、当課のホームページで公開させていただきます。また、懇話会の要綱、委員名簿につきましてもホームページ上で公開させていただきますので、委員の皆様のご了承の程よろしくお願いいたします。議事録につきましては、事務局で作成させていただきましたものを各委員にご確認いただいてから公開させていただいております。次に、資料番号5「平成22年度奈良県食品の安全・安心行動計画」をご覧ください。この行動計画は、昨年度に少しリニューアルさせていただき、ビジュアル的なものに変えさせて頂きました。今年も追加事項がございます。最後のページ、25ページをご覧ください。中段あたり、3.危機管理体制の充実、その下の危機管理に向けた体制の整備充実の(1)、その中で、奈良県健康危機管理基本指針がございますが、担当部局が昨年度までは健康安全局でしたが、食中毒対策を管轄する消費・生活安全課がくらし創造部になり、飲料水対策は地域振興部資源調整課に移ったことから、この部分3部の連携となっております。また、次の26ページ、上から2つめ、新型インフルエンザ対策を追加しております。昨年度、大流行した新型インフルエンザの対策を明記しております。その他につきましては、例年と同じく、前年の成果と今年度の目標を記載させて頂いております。

座長
ご説明ありがとうございました。この説明に対して、ご質問、ご意見等ございましたら挙手をお願いします。特にございませんでしょうか。引き続き2つめの議題であります、奈良県・奈良市食品衛生監視指導結果について事務局からご説明をお願いします。

事務局
続きまして、資料3をご覧下さい。監視指導計画は、食品衛生法で年度ごとに策定することが規定されております。素案につきましては、1ヶ月の意見募集いわゆるパブリックコメントを実施いたしまして、修正案を3月の懇話会でお示しし、意見調整の上で策定しております。資料3の一番後ろのページに概要を付けております。簡単にご説明させて頂きますと、食品衛生法に基づき計画は策定しておりますが、県の基本的な方針といたしましては、食品衛生法のみにとどまらず、農林部局等との連携において農林水産物の生産から食品の販売に至る一連のフードチェーンの各段階においての監視指導を実施しております。表の下の部分をご覧ください。例えば、4.施設の立ち入り、衛生状況の監視指導の状況でございます。5.食品の収去の状況でございます。残留農薬や食中毒菌等の検査を行っております。また、7.食中毒が多発する夏期や流通量が増大する年末に重点項目を定めて、集中的な監視指導を実施しております。結果についてですが、2ページ前の県の監視指導結果[概要]をご覧ください。食品衛生法では、中核市である奈良市は独自に計画を策定されておりますので、ここでは、県の監視結果概要についてご説明させていただきます。奈良市の結果については、資料4として付けておりますので、お時間のあるときにご覧頂ければと思います。まず、1.監視指導結果についてでございます。業種ごとに監視指導の回数を定めておりまして、それぞれの年度の達成率を示したものでございます。平成20年度は計画通り実施出来たのですが、平成21年度、上段の食中毒発生施設や広域流通食品製造等施設の監視達成率が70%台となっております。また、集計の段では違反施設・1日300食以上の施設の監視達成率がかなり低い結果となっておりますけれども、食中毒発生の施設については、違反後営業を廃止され、監視指導が行えなかったことが原因です。また、その他の施設につきましては、新型インフルエンザの大流行で、保健所の食品係の担当職員も患者の搬送あるいは検体搬送に借り出されましたので、通常の業務が圧迫された時期もあったことが原因と考えております。しかしながら、食品衛生もインフルエンザと同様に県民にとっては重要な事項でございます。保健所に対して監視指導の徹底を通知するとともに、担当者会議の折りには計画的な立入検査を実施するように指示ししたところでございます。監視指導結果は4半期ごとにあがってきますので、今年度も12月の集計結果をもとに計画が達成できるように保健所と連携を図って、働きかけたところでございます。次に、その下段ですが、食品等の収去、すなわち抜き取り検査の実施状況でございます。毎年度の予算の制約により検査件数の増加には苦慮しているところですが、21年度の予定検体数は前年度から70検体程増加いたしました。実施結果としましては、保健所が収去する検体につきましては前年度より増加したのですが、中央卸売市場でも収去検査を実施していますが、そちらの検体数が減少しております。市場内の事業者様方のご協力が難しい状況となっております。次のページをご覧下さい。食品の検査のうち農産物等の残留農薬に係る検査について示したものでございます。上段は、県産モニタリング、すなわち出荷前の生産段階の残留農薬の試験の推移でございます。21年度は前年度から30検体増の75検体実施いたしました。実は、20年度につきましては、検査機器の故障により、一部44項目しか検査出来なかった時期がございましたが、21年度は新しい機器を購入したうえ、全検体116項目の検査を実施いたしました。ただ、残念ながら、21年度は収去検査により県内産の「カブラの葉」において違反が1件発生いたしました。ダイアジノンという農薬につきまして、食品衛生法の残留基準違反でした。この件に関しましては、農林部局と保健所が合同で法の遵守と生産者の責務について説諭いたしましたところです。下段は、流通段階での県産、国産、輸入品の検査件数で76検体実施いたしました。この合計151検体の内訳につきましては、県内産モニタリング及び流通段階の合計が98検体、県外産32検体、輸入品21検体で、前年度に比べますと、県内産で31検体、県外産で24検体増、輸入品で13検体それぞれ増やしております。年々地産地消の気運や国内産の需要が高くなっておりますので、輸入食品の検査はもとより国内産の安全の確認を図る必要があることから、今年度も予算の確保等により、県内流通やモニタリング検査の増強を図る所存でございます。以上が県の輸入食品、残留農薬等の検査検査結果、今後の方針等でございます。

座長
はい、ありがとうございました。今のご説明に対し、ご意見、ご要望等ございますでしょうか。私からいくつかよろしいでしょうか。今回検査された件数は予定数に比べて多くなっているんでしょうか。それとも予定数には達しなかったんでしょうか。昨年のインフルエンザの影響があって抑制がかかったということなのでそのあたりがわかればということと、今回農薬を中心にかなり項目の種類を増やしたと思うのですが、増やした種類の方でひっかかったのか、それとも今までやっていた項目でひっかかったのか、わかりますでしょうか。

事務局
会長がおっしゃいますように、予定件数が861検体でありましたが、実際に取り組めたのが788検体であったということでございます。

座長
予定数よりも結果的には少なくなってしまって、その一番の理由としては、インフルエンザの方に気を取られたのでそれが起こっているということでしょうか。

事務局
インフルエンザだけに責任を押しつけているというわけではないのですが、どういうことで予定数を達成されなかったのか検討を行ったところ、概ねその内容の回答が多かったということでございます。実際インフルエンザの検体を搬送中で職員が留守ということは事実であったことから、そういうことも事実であったと認識しております。

座長
逆に今年は予定数を達成できそうな状況なのでしょうか。

事務局
先ほども事務局で申し上げましたように、4半期ごとに集計しておりますし、12月の3期目の報告時にも担当者会議をあわせて行っておりますので、その時期には直接計画的に実施するように、どの分が少ないかということで共通認識をもって、取り組んでいるところです。その上でも、昨年の上段の法違反等施設に対する立ち入りについては、施設が廃止したということで達成できなくて75パーセントとなっていますが、下の広域流通の立ち入りの達成率は78.8パーセントでそちらの方にも引きずられて悪い影響が出てしまったということで、その反省も踏まえて、今年度は達成できるようにと、共通認識をもって取り組んでいるところです。

座長
わかりました。あと、違反の農薬が出たのは、今回拡大した農薬で出たのか、昔からの項目ですか。

事務局
次のページの農薬の分につきましては、1検体、1つの野菜について農薬116項目を検査しております。これにつきましては、毎年使用状況とか他府県また外国での検出状況等を鑑みまして、項目の入れ替え等を行いまして、例年基本的には116項目ということで検査を実施しております。平成20年度は若干機械が機能停止いたしまして、十分な116項目が実施できなかったということで、総項目数が2700と極端に減っているということでございますが、21年度は1検体が116項目でございますので、30検体ほど増えると3000項目ほど増えるということで数が増えていますので基本的には項目は増えていないということです。また、ダイアジノンにつきましては、例年入っている項目であります。

委員
会長から質問がありまして疑問に思ったことがあります。まず、食品等の収去検査の実施が、当懇話会でも、強化していただくということで発言を重ねてきたつもりですが、計画は増やされてると理解しましたが、今日出された表では、平成19年度、平成20年度、平成21年度と実際のところ、検体数で減少の傾向にあります。項目について増やしていただいているのはありがたいことですが、検体数も増やしていただくように要望させていただきたいと思います。また、次のページにございますとおり、直売所の出荷農産物の検査をある意味重点的に検査を行ってくださっているということで有り難いのですが、直売所等の取扱量がおそらく増えている実態があると思いますので、このあたりの計画を今後増やしていくようなお考えがあるのかをご質問させていただいた上で、要望としては、収去される場合に、現場に出ていただいて実際の販売所からの検査も取り組んでいただきますようお願いします。

事務局
委員のご指摘のとおりで、平成19年度、20年度と検体が減り、お叱りをいただきまして21年度は増やしたのですが、達成できなかったということです。資料6の9ページでございますが、こちらに22年度の実施計画数を記載させていただいておりまして、昨年は788でございましたので例年より減らすなというご意見ございまして、予定としては昨年度の目標よりは少ないのですが、実績よりは多い850の計画を立てさせていただいているところでございます。それと残留農薬の検査につきましては、先ほど説明させていただきましたように、概要の次のページ、農産物の残留農薬の検査についてのところでございますが、農産物モニタリングは基本的には出荷前の検査ということで、収去検査については抜き取り検査ということでございます。今、委員からご指摘がございました直売所等での検査の取り組みにおきましては、地方市場でもモニタリング検査を実施させていただいているということと、昨年度ご紹介ありました、県の農林部のマーケティング課で実施しております「地の味、土の香」、県と直売所が連携して安全な取り組みということでいろいろやっているわけですが、その24施設の直売所に出荷される生産者の方にお願いして、その圃場から最初に出る段階、最初に出荷する前の段階で、野菜を提供いただいて、農薬のモニタリングを実施して、結果がすべて116項目OKという内容を受けて初めて出荷するという形で取り組んでおります。ただ、委員ご指摘の直売所へ行っていわゆる抜きうちの抜き取りは未だ取り組んでおりませんので、どういった形でできるか、検討してみたいと思います。検体を2kg頂いて帰るということで、なかなかご理解得られなかったり、生産者を特定して持って帰らないといけないということがあります。基本的にはスーパーで抜き取りといっても陳列物をもって帰るのではなく、バックヤードへ行って未開封の箱の中から、どこの農協なり、生産者番号を確認できるものを持って帰るということをやっておりまして、直売所から持って帰るときには、誰の生産物かを特定できれば持って帰れるということになりますので、今後農林部と連携しまして、できる範囲から取り組むことを検討していきます。

座長
わかりました。他、ご意見、ご質問等ございませんでしょうか。その他、ご意見、ご質問等あればこの後していただくということで、次の議題に進みたいと思います。それでは、3番目の議題として、「奈良県における食品安全方針の強化について」ということで委員から議題があがっております。内容のご説明を委員からお願いします。

委員
今回は第14回でございますが、前回13回、並びに前々回12回も引き続いてご提案申し上げてきました。今日改めて出させていただいておりますのは、昨年9月に消費者庁が設置されまして、先ほど座長からもご案内ありましたとおり、消費者の期待に応えた大きな転換が図られてきました。食品の安全のレベルが、流通のグローバル化や、国内のいろんな安全の措置がとられているということでうれしく思います。食品安全庁を設置するという構想も農林水産省からはすでに出されたということで新聞報道もされたということでございます。流れとしましては、国家レベルでの国際的な協定が結ばれると聞いておりますけれども、そのもとで全国的な体制整備がされると思うんですが、地方行政においても課題の取り組みということが期待されているという状況があると思います。具体的な内容としては、食品の流通の監視体制にとどまらず、生産から消費までフードチェーンとしての全般的な体制が作られて、基本方針が制定され、当懇話会も設置されて前進してきていると思います。さらに今後県内の優良な食品事業者や優良な流通業者の取り組みが前進するような施策をとられる必要があるかと思います。その点で現在の県の食品衛生施行条例の範囲でできることと、それが及ばないところの事態も想定されますので、この機会に奈良県食品安全条例の制定を具体的に前進させるために、行政の方も勿論取り組んでいただきたいですし、県民の方も消費者の役割がございますので、一般消費者も事業者も加わった形でそういった条例制定の具体的取り組みを開始していただく必要があると思います。前回申し上げた資料に加えて、この間、私どもも、関係の取り組みが近隣の府県でもありますので、学習をしてまいりました。滋賀県が新たに制定されたこともありますし、現在最新の情報では27番目ということでお伺いしております。今後も、制定の取り組みをされている行政もあるときいておりますので、奈良県が近畿の各府県ともご連絡をとられて、食品安全の行政の施策を図られるということで、遅れをとらず、フードチェーン全般に関わる食品安全の行政の推進を図っていただく必要を感じます。前回は自主回収の届出制度の義務化、公表や、適正でない場合の指導、知事による安全性の調査、県民からの危害情報の申出制度などをご要望させていただきましたが、今回改めて、県民へのリスクコミュニケーションと位置づけを加えた形で、あるいは県内の優良県産物の普及も推進する立場から食品の安全を強く打ち出す県行政の全般的なご検討をお願いしたいということで、3回目になりますけれども提案をさせていただきます。

座長
今の委員からの趣旨・ご説明に対し、担当課からのご説明をお願いしたいと思います。

農業水産振興課
農産物の安全安心な供給の推進ということで、県では、生産現場での取り組みということでは農薬適正使用の研修会を実施しております。これは生産農家等の農薬使用者、農薬取扱いの指導者、JAの営農指導員の方、市町村等に対しまして、農薬の適正使用についての研修会を開催させていただいております。また、農薬管理指導士の認定・育成などを行いまして、農薬残留検査や農薬販売店への立ち入り検査等を通じまして、農薬の適正販売、適正使用の指導を行って安全な農産物の生産を推進しているところでございます。また、消費者の安心・信頼を得るために、県内の農産物の生産履歴につきまして、産地からの積極的な情報発信が必要であることから、平成17年2月に県独自の安全安心の農産物の表示制度を創設させていただいております。これは消費者からの要請に応じて、農薬、肥料などの使用状況等の情報提供をしていくというものでありまして、現在奈良県農業協同組合等3つの確認機関を県で認定させていただきまして、米、柿、梅など5品目で運用させていただいているところです。引き続き、農薬安全使用を推進しまして、安全安心な農産物の推進を図っていく取り組みをさせていただいております。

座長
他、補足等ございますか。今、条例についてもご指摘があったと思うのですが、そのあたりの回答はどうでしょうか。

事務局
条例の関係につきましては、2、3回程度ご提案いただいているという形で認識しております。今の制度を駆使して、安全安心の確保のために取り組んでいるところです。条例がなければどうかといった部分につきましては、どういった課題があるのか、まず具体的な部分について洗い出しを行っているという状況でございまして、その手段として、条例が本当に必要なのかどうかといった点も踏まえまして検討していきたいと思っております。

座長
委員、いかがでしょうか。

委員
県の立場もよくわかって申し上げているわけですが、先ほども申し上げたとおり、社会状況が少し動いてきていると思います。消費者、県民が求めている食品の安全のいろんな情報の公開という意味で、生産者、その履歴、農薬の記録、いろんな点で前進した制度になってきたと思います。県の関係のそれぞれの部局のご努力がいろいろ実ってきていると思いますし、私ども流通を担う者として、リスクコミュニケーションといわれていますような取り組みも進めております。その上で、優良な県産品を求める形は順調となっておりまして、JAならけんと取り組んでおります我々の店舗の直売所も10箇所ございますが、大変順調に売り上げが伸びております。欠品しているというような状態が続いておりまして、やはりこのへんの期待が大変強いし、優れた優良な食品を消費したいということで、安全を担保する仕組みがしっかりとできているものが期待されているということを実感しております。今回は資料は特には出ていませんが、県産の畜産物、特定林産物ということで、いろいろ優れた食材がたくさんございますので、そういうものを普及させていくつもりで流通を担当しているつもりでございます。そういう努力が実っていくように、安全の取り組みを進めたいということでございます。前回、前々回も同じように、HACCPの普及についても、これも重要な方針として謳われていますし、県もその視点での指導をするとなっていますけれども、なかなか実際には食品事業者の普及も進んでいないという現実があります。私どもも今、経営者を含めて、様々なレベルでの研修会を開催をしてきましたし、今後もしていくつもりですが、そういったことが光が当たるようにしてもらえれば、大変元気になりますし、県民に喜ばれると思います。それぞれ、食品等事業者と消費者と行政が手を取り結んで、フードチェーン全体のレベルが高まって、県産の食材が、奈良で遷都祭が盛大に執り行われた以降も、お土産品など輸出の基準をクリアできるようなレベルの食品事業の取り組みというのが、生産者、食品加工者、事業者も、望む方向だと思います。そういった施策をとっていただくことを期待して提案させていただいております。答弁されている内容は十分に私どもとしてはお伺いしているので、事情はよくわかるのですが、全般的にこの懇話会が重ねられている中で、そういう方向がより前進する方向を期待して、提案させていただきます。

座長
事務局から何か追加ありますか。

事務局
生産から流通して、消費者の口に入るまでの間の、いろんな場面における課題、問題点がまず見えて、それに対する対策がどのようなものがいいのかということについて、ご意見をいただいて対応していくことがまず先決ではないかと思います。その上で仮に条例的なものを定めるにしても、どういった事項が課題になっているか、どういった対策をとっていくのかという順番の話になっていくと思いますので、そのあたりの具体的な抽出、洗い出しが先決と考えております。我々関係部局におきまして、法なり、あるいはいろんな計画のもと対策をとっていると考えているところでございますので、そういう意味で不十分、もっとここの部分はこうすればいいのではないかなどご提案をいただければ、どういう形で具体化していくのかということとあわせてご検討させていただきたいと思っています。

座長
農林部局の農業水産振興課が条例の方もあわせて関係部局になるんですか。

事務局
そうですね。今、委員からおっしゃられているのは、まさにその生産から消費者のところまでの全般を捉えた中での条例化ということをおっしゃられているので、そういうお話と言う形で承っております。

座長
それでしたら、農林部局の条例化についての考え方についても、コメントいただけるとわかりやすいんですが、いかがでしょうか。

農業水産振興課
消費・生活安全課と連携させていただいて、検討させていただきたいと思います。

座長
検討している段階ということですね。他にご意見ありますでしょうか。では次の議題に移らせていただきます。それでは4番目の議題です。「奈良県における農産物生産現場における安全安心の取り組みについて」ということで委員からのご提案がございます。意見交換の2つめの議題です。提案理由のご説明お願いします。

委員
みなさんのお手元に配布されております一番最後の資料をご覧下さい。この議題につきましては、第12回、第13回の継続議題でございまして、また今、委員から提案のありました全般的な取り組みに大いに関わる問題でございます。今日初めてご出席の方もおられますので、その経過を復習的に整理させていただきたいと思います。第12回の懇話会では、現在の食品衛生法施行条例に関わる管理運営基準がフードチェーンの生産現場について触れておられないので、ここらあたりがどうなっているのかということを質問させていただき、県の意向を伺っております。これについては、この管理運営基準が施行されまして以降、生産現場は食品衛生指導の対象にならないので入れていないという県からのご説明を受けております。第13回はそれでは実際の生産現場の衛生管理等、いわゆるGAPといわれます「適正農業規範」は県としての具体的な取り組みはどうなっているのかということを質問させていただきまして、県の農政としての現状をご報告いただいています。このような経過を経まして、今日第14回、生産現場のいわゆる食品の安全管理、GAPということになりますと、範囲が環境問題から、農業労働安全の問題に関わってくるのですが、いままでの流れを汲みまして、食品安全にポイントを置いた形で、消費者の皆様にもっとリスコミ(リスクコミュニケーション)をやっていく必要があるのではないかというのが今日の提案でございます。資料として県から配布いただいた提案議題では、奈良県における農畜産物の生産現場における安全安心の取り組みとして、リスクコミュニケーションをもっとやればどうかということでございます。現状につきましては、これは先ほどからもいろいろとご説明いただいておりますけれども、とりあえず農畜産物の安全性についての消費者の関心は非常に高まる傾向にあるだろう。特に、農畜産物は地産地消が今奨励され、先ほどの県のご報告にもございましたように、産地直売所の人気が非常に高まっている中で、いわゆる県内の農畜産物についての安全性は、残留農薬または動物用医薬品、肥料成分の影響、マイコトキシンやカドミウム等の重金属の汚染等に対しては非常に関心が高いだろう。残留農薬検査につきましては、先ほどご報告いただきまして、残念ながら計画には及ばない結果だったということですが、動物用医薬品の残留については、今ここで議題としてとりあげさせていただいておりますので、県としてどのように対応をされているのかという問題も踏まえまして、やはりGAPで対応されます問題について県内消費者の皆様方にもっとリスコミをやる必要があるのではないかという提案でございます。それにつきましては、第13回に説明しましたが、国としては農林水産省が生産現場に対して、今年の5月に我が国におきますGAPを、今までバラバラのGAPの取り組みがあったようですが、それを農水省として統一したガイドラインとして、農産物の生産工程管理というガイドラインを作成して、これを全国の農産物の生産現場へ適応していくことを、導入していくことを奨励しております。また、それと並行いたしまして、農産物を使う製造・加工・調理・流通の現場におきましても、平成20年3月に、「食品業界の信頼性向上自主行動計画策定の手引き~5つの基本原則~」が打ち出されまして、これに基づいて、積極的な取り組みが奨励されております。また今年の5月から、ここに書いておりますFCP(フードコミュニケーションプロジェクト)を、農水省のホームページで検索いただきますと、非常に詳しい記載がございますが、こういうものも具体的に実施されています。この農畜産物の安全については、特にその施策でありますGAPについて、国としての統一見解が出され、具体的な取り組みがなされているという現状でございます。これを受けまして、県の取り組みの現状といたしましては、まず先ほどご説明がございましたように、奈良県食の安全安心確保の推進基本方針(資料1)及び農水の方では、奈良県環境保全型農業推進基本方針や奈良県農林振興ビジョン21等まだ他にもあるかもしれませんが、こういうものにGAPが収載されておりますが、具体的には県としてガイドライン等はまだ出ていないという現状でございます。また、食品安全基本法の第4条にはいわゆるフードチェーンについて対策を講じることとなっているのですが、先ほども申し上げましたように、実際に食品衛生法で奈良県食品衛生法施行条例第3条に基づく管理運営基準、これにつきましては基本的には国の食品衛生法第50条第2項に関わるところの指針には農林水産物の採取における衛生管理の項目が規定されておりますが、県の方には抜けている。こういう状況の中で、実際に県におきましては、GAPの取り組みといいますのは、生産者団体や流通企業の自主的なガイドラインに基づいて実施されているGAP、それと生産者独自の安全対策に基づいて生産される現状にあります。それ以外に先ほど農林水産振興課からご説明ございましたように、奈良県におきましては、情報開示農産物の表示制度として5品目については、これはトレーサビリティの関係のようですが、県としての取り組みとして具体的に取り組まれているというような現状にあります。もう一つ、実際にこの懇話会の中でも県のGAPの取り組みについていろいろ意見が出るように、まだまだ具体的な認識が不足しており、かたや消費者の関心は非常に高まっています。このような実態の中で、やはり農畜産物についてのリスクコミュニケーションについて、積極的にシンポジウムやセミナーをやってはどうかという提案でございますので、ご討議をお願いしたいと思います。

座長
ご説明ありがとうございます。簡単にいうと食品の生産現場での安全管理について、県はどんな取り組みを考えているのかということと、それのリスクコミュニケーションが必要だということでしょうか。

委員
私の資料の下から5行目にまとめておりまして、この4番、奈良県及び消費者、生産者、生産者団体、食品製造・加工・調理企業、流通企業、マスコミ等の参加を得て、セミナーやシンポジウムをやればどうかということの意見でございます。

座長
わかりました。これにつきまして、県のお考えはいかがでしょうか。

農業水産振興課
農畜産物の生産現場での安全安心の取り組みということですが、県では消費者と生産者との交流という形で、環境に優しい農業に取り組まれている生産者が、生産現場で、消費者との交流、農産物を展示しながら、農家の減農薬の取り組みの説明を行いながら、消費者との意見交換会を行うという形のエコファーマー体験ツアーというのを年2,3回実施させていただいております。これを県としては推進、取り組みをさせていただいているところでございます。先ほどからのGAPにつきましても、推進はさせていただいておりますが、JAの方でも生産部会でGAPの取り組みを特に推進していただいているということで、PR、啓発をさせていただいているという状況です。

委員
確かにそのとおりであろうかと思うのですが、今日提案させていただいたのは、消費者に対して、今県として取り組まれておられる状況と、また県内の生産者等が取り組まれている現況を、もっとリスコミをやりまして、皆さんに少しでも安全安心の情報を提供していただく必要があるんじゃないかと提案をさせていただいております。農政のほうで賛同していただけましたら、現在国が出しました、新しく統一されましたGAPの内容の説明や、それに対する県の取り組みの方針などご説明いただいたらいいのではないかという提案なので、それについてのご意見はいかがですか。

農業水産振興課
消費者等への施策のPRということで、今の説明させていただきました体験ツアーなど、県の取り組みの説明をさせていただいております。GAPについても検討させていただきたいと思います。

委員
確かに今の状況でいろいろとご説明いただくということになりますと、なかなか十分な情報のご提供が無理なところもあるのではないかと思いますが、今実際にやられておりますようなエコファーマー体験ツアー等以外に、前回今年の1月29日に開催されました食中毒を中心としたあのようなシンポジウム、パネルディスカッションをやりますと、もっと広く県民へアピールができるのではないかと、改めてそのような形式でのとりあげはいかがでしょうかということとですが、その点はいかがですか。それともうひとつ、これはGAPだけの問題だけでなく、県の管理運営基準との関係も含めてちょうど抜けている部分ですから、それも含めて県全体としての対応としても必要ではないかと思うのですが、ご意見をいただけましたらと思います。

農業水産振興課
今のところエコファーマーのツアーを実施しているところで、また今後検討をすすめさせていただきたいと思います。

委員
県とされまして、農政のほうはこのようなご意見なんですが、今日ご出席の委員の皆様はいかがでしょうか。こういうことを提案させていただきまして、前回卵の問題、詳しくいろいろとお話をいただきまして、参考になったかと思うんですが。例えば卵の問題のサルモネラに関しましてもin eggといいましても、なかなか普及していないと思うのですが。

委員
委員からご提案ありましたが、私どもも組合としてまた奈良県ブランドの卵ということで、県産の卵をぜひとも安全安心の卵を、自信をもっておすすめしたいと常に考えておるわけです。前回この懇話会でも申し上げましたが、奈良県産の卵は自主検査をしております。生産者自らが県の公的な機関で、残留農薬、細菌検査、鶏の健康検査、血液検査などを実施して30数年、消費者の皆さん特に生協ならコープと30数年の信頼関係にあって卵を供給しておるわけです。そういうことを広く県民の皆様にPRできる機会、委員がおっしゃったことに私は賛成です。是非とも、県でもそうした形のPR、広く県民の皆さんに認知していただけるような場があればと思います。

座長
ありがとうございました。他ご意見等ございませんでしょうか。今の議論は公募委員で今回初めておいでになったお二人にはなかなか判りにくい議論であったのではないかと思いますが、少しだけ解説させていただきますと、食品というのは本来農場からお皿までという流れなんですが、実際には食品衛生法という法律は工場から先しかもっていなくて、実際に野菜を作ったり、魚を捕ったりという段階のことは食品衛生法ではカバーしていないんですね。今まで懇話会はその全体をつなごうと思ってやってきているわけですが、工場からあとHACCPをはじめとしていろいろと普及のための会議とかは割とされてきているんですけども、つくる段階でもっと安全につくってますよということをPRをしていった方がいいんじゃないかという委員のご意見で、県からのご回答も農林部局からの回答をもらうという形になっているんですね。なかなか判りにくい構図なんです。少し解説させていただきましたが。他ご意見等はございませんか。

委員
公募委員ということで今回からお世話になるんですが、ならコープでGAPに基づいた点検というところに実際に私も行かせていただいたりする機会をもっております。このような農産畜産の現場の声というのが、なかなか消費者は聞けないので、私達がその現場に行くと、すごくたくさんの発見があります。そういう意味で先ほどおっしゃってた消費者と生産者の交流する場というものを特に県が取り組んでたくさん持つようにされているということは一つ素晴らしいことだと思っておりますし、もっと取り組んでいくべきことで、教育部門とかいろんな部門で取り組んでいけばいいのになというふうに思っております。それからGAPの件ですが、生産履歴をきちんととっていて、それをきちんと明らかにできるということは、生産者にとってもすごくメリットがあって、「こういうふうにやっているんだから大丈夫です」と、胸を張って言えるところでもあり、消費者にとっても「だったら安心」と思えるところでもあるということで、委員がおっしゃったそういうような仕組みがあって、こういうふうに取り組んでいるということを広く県民が知る場というのがあるというのは期待したいことだし、是非進められたらいいなと、お聞きして思いました。

座長
他、ございませんか。

委員
私、生産者団体ということで、常日頃から、JAならけんとしては生産者と消費者への架け橋というのをモットーにやらせていただいております。特に、食の安全安心、これは非常に我々JAとしては日頃通観した中で業務にあたっており、先ほどから話に出ております生産履歴記帳の徹底、そしてまたGAP等いろんな形で農家に対しての周知徹底という面は十分図らせていただいております。なお、先ほども農林から話がありましたように、我々JAならけんの7つの生産流通部会、これは約3900名の方が加入されており、その方々に特に、生産履歴記帳、そしてやはり食の安全安心という面を重視した農産物づくりという形をすすめております。なお、我々生産者団体としては、常日頃そういう面を重要視した中で活動しておりますので、今の委員の話にも、十分私としては納得させていただき、今後もまた進めていきたいと思っておりますので、またよろしくお願いしたいと思います。

座長
ありがとうございます。

委員
本日の資料に出していただいている県産食品の信頼性の確保というページがあります。その中に大和野菜があるんですが、このこと一つとっても、なかなか消費者への情報提供がされていません。11ページには前回にもご発言があって、先ほど委員が発言されて大和なでしこ卵の写真もあるわけですが、県行政の方では、先ほどご案内されたように、奈良県産品の情報開示農産物という制度もありますが、これらの内容があまりにも消費者に伝わっていないという現状があり、いらぬ不安感を持ってお買い物をされているという実態があると思います。先ほど委員がおっしゃったセミナー、シンポジウム等も具体的なこういう内容を取り上げたような生産者側の努力と消費者側の不安がどこにあって、どういう問題が解決されないといけないのかということをフリーに話し合う場が、コミュニケーションが成り立っていく必要があると思います。もっと広くビジュアルに伝わっている内容としては、県行政もだいぶ努力されているのはよくわかるんですが、そういう機会がもっと増えることを希望します。委員のご提案はそういう内容も含めて考えると非常に積極的な中身だと思いますので、是非実現をしてもらいたいと思います。自分達も協力したいと思っております。よろしくご検討お願いいたします。

座長
だいぶ積極的にやってほしいという委員の意見が多いですが、農業水産振興課の方はいかがでしょうか。

農業水産振興課
今の段階では、検討させていただくということでよろしくお願いします。

座長
今、委員から指摘があった資料5の9ページから大和野菜や大和牛、大和なでしこ卵などは、まさにGAPの話として普及するに適切なものだと思いますし、せっかくこんなに県をあげてやっているのであれば、これはその有用性というか有意義さをアピールしていくきっかけにしていただいたらどうかなと思います。なかなか担当の課からの回答も難しいようですが、ぜひ前向きにご検討お願いします。

委員
もう少し積極的に県として前向きに検討したいというご意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

事務局
昨年度も委員の皆様方からのご提案に基づきまして、今村先生に基調講演をいただきまして、食中毒に関するリスクコミュニケーションを実施させていただいたところでございます。ご提案いただきましたGAP等に関するリスクコミュニケーションにつきましても、その生産、流通以降の食品部局も入れというご指摘ございましたけれども、いずれにしましても、基調講演なりパネルディスカッションにしましても、パネラーに生産者の方に来ていただいた方がいいと思いますし、行政、流通段階、いろんな方が参画した中でリスクコミュニケーションが開催できればというふうに考えますので、昨年度と同様事務局の方でどういった形で開催すればいいのかというのを検討させていただきたいと思います。

座長
はい、だいぶお時間も迫って参りましたので、また最後に総合討議のお時間をとりたいと思います。次の議題テーマとして意見交換の3番目のテーマでございます。「奈良県における口蹄疫対策について」ということで、委員からご提案がでております。

委員
今年春、宮崎県で発生しました牛あるいは豚の口蹄疫、大変な事態で非常に拠点を閉鎖をするような形で行われまして、奈良県からも宮崎県に応援に行かれたと聞いておりますけれども、あれは種牛ということで問題になったわけですが、奈良県では、大和牛や大和ポーク、そういうブランドのものがあるわけですけれども、もしこういうふうな口蹄疫という伝染病が発生した場合に、県としてはどのような対策をとろうというふうに今お考えになっておられるのかということをお聞きしたいと思います。

座長
奈良県のお考え、担当部局の方からご回答お願いします。

畜産課
畜産課から回答させていただきます。宮崎県と同様にあくまで家畜伝染病予防法により対策を行っておりますので、奈良県も予防法あるいは県のマニュアルに則りまして対応することになります。具体的には、例えば発生が確認された農場でしたら、偶蹄類家畜、家畜でいえば、牛、豚、めん羊、山羊になると思うんですが、それは全頭殺処分して埋却して消毒します。あくまでこれはウイルスの感染拡大を防ぐ処置として行います。それと今言われたように発生農場から半径10キロで移動制限をかけまして、その中では生きた家畜や死体等の移動を禁止します。また、10キロの所に消毒ポイントを設けまして、関係車両などを消毒します。これが大体最終の発生から3週間このような対策をとります。さらに半径20キロで搬出制限区域としまして、これは生きた家畜の搬出の区域替えへの移動を中止、あるいは移動制限でしたら、10キロ内に含まれたと畜場であるとか家畜市場は閉鎖するという対策をとります。それから委員が言われましたように、大和牛、大和ポーク等の食肉の供給ですが、あくまで半径10キロの圏内の中に入った農家、対象になった農家からは出荷されませんが、その10キロ以外からは出荷されますし、と畜場に関しましても、10キロの中に入った場合は閉鎖ということで、21日間閉鎖になりますが、入らなかった場合は、別に開業できますので、宮崎県であれだけ大きな被害が出ても、食肉という部分についてはそれほど影響がなかったように思いますので、そのように考えていただければと思います。

委員
例えば奈良県ではどのような地域で飼われているんでしょうか。

畜産課
宮崎県ほど畜産県では無いので、奈良県の場合、今回当然口蹄疫があって、いろんな調査をしたのですが、偶蹄類家畜というのは121戸の農家で飼われてます。地域でいいますと1番多いのが五條市、あと宇陀市、葛城市、このあたりが県内でいう畜産が盛んな市町村となっております。

座長
この件につきましてご意見等どうでしょうか。県の方は法律に則って粛々とやるというようなご回答でしたけれども、実際今回宮崎の対応を見ていると、なかなか法律に則って粛々とやるというのは大変そうな状況があると思いますが、そこらへんは何か対策のようなものはお考えなんでしょうか。実際かなり県の職員の方、と殺にあたっては現場の方から相当強くなじられたりしていたようにお見受けしますが、いかがでしょうか。

畜産課
よその県のことをいうのもなんですが、宮崎の場合は、最初の初動措置で、発生した場所が日本有数の畜産地帯であったということもあり、蔓延してしまってからでは、あのように結局200戸弱で30万頭弱の牛や豚を処分するというような甚大な被害になりましたが、奈良県でもとにかく初動措置、農家から通報があったときの迅速あるいは的確な対応というのを心がけるように今も防疫演習をしたりして進めております。

座長
奈良県では、初動で抑えきれる、抑えたいという。

畜産課
抑えきるというつもりでやっております。

座長
わかりました。宮崎の件をみてると、殺すことそのものが可哀想だという問題とか、種牛を殺すのかというのをためらっている間に広がってしまったように、私の目にも見えましたので、初動でどれだけ無情になれるかというのが非常に大きな問題だと思います。疑いの段階で殺すというのはかなり忍びないものがありますし、かといってそれをためらうと広がることになります。非常に感染力の強いものですから、防疫対策は基本隔離です。動物の場合は、と殺が普通なんですが、他ご意見等ございませんか。

委員
家畜の場合には、大家畜、中小家畜いろいろあると思うのですが、今、口蹄疫の問題で大家畜のこうした防疫体制はどうかということが問題になっているんです。当然いろいろな家畜に応じて、いろいろな伝染病が発生するわけで、やはりそれぞれに応じて対策がとられるということが重要になってくると思います。そのあたりのシミュレーション、事例対応、そのところはどうなっているのかということを含めての議題かなと思うのですが、そのところを伺いたいと思います。

畜産課
全体の話というより、例えば鳥インフルエンザがあると思うのですが、鳥インフルエンザが日本で90何年ぶりに出たのが平成16年です。その時も農家の方へ指導して、渡り鳥や野鳥がウイルスを持ち込むと言われておりますので、農家の方に防鳥ネットを張ってもらったり、消毒あるいは関係者以外の立ち入り禁止ということを徹底してもらっています。それから万が一発生した場合には、口蹄疫と同じように発生した農家の鳥は殺処分するということで、殺処分する防疫演習を行ったり、そういうことはすすめております。

委員
幅広く対応可能だと。どれについても出来るのだから安心して大丈夫だということですね。

畜産課
常に発生があってからという話になってますので、新しい病気がもしパッと入った時にと言われるとなかなか難しい部分があるのかと思います。

委員
特に初期、初動が大事だといわれる場合には、どういう病気なのかということがはっきり選別できる、判定できるという技術が非常に大事で、その情報収集が極めて大事だと思うのですが、そのあたりの体制はいかがですか。

畜産課
今回の口蹄疫でも県にも家畜保健所という検査機関があるのですが、あくまで国の機関でしか最終判断してもらってないので、そのあたりも当然(国の機関に)持って行く時間であるとか初動の遅れの一つだと思います。

委員
国の判断を待って、また待たざるを得ないということですか。

畜産課
畜産の場合でしたら、最終診断が、鳥インフルエンザも口蹄疫も国の機関でやっているという段階ですので。

座長
口蹄疫はわかりにくい病気です。別にヒトにうつるわけでもないですし、牛が死ぬわけでもなくて、何故あんなにと殺するのかというのは、普通はなかなか判りにくいものです。鳥インフルエンザなら、ばたばたと鳥が死んでいきますから判りますけれども、純粋に生産効率が落ちるという問題を対策として練るために、拡大を防いでいるという病気ですから、健康問題とはまた別の問題になります。それをいっしょに鳥インフルエンザのようにヒトにうつったらどうするんだという話と、純粋な生産効率の話とのギャップがあってなかなか判りにくいですね。

委員
鳥インフルエンザというのを聞かれたので、生産者の立場でお話しますと、我々の生産農家で仮に鳥インフルエンザが出たら、これはもう廃業、倒産の憂き目にさらされるわけです。だから、農家は出さないこと、出ないように祈って、最大限の努力をしているわけです。県の指導もいただきながら、鳥インフルエンザの病気についても生産者みんなに周知徹底して勉強会などもやりました。そして出さないためには野鳥から感染するなども言われておりますので、野鳥から感染しないようにケージの中に野鳥が入らないように、また特に冬に感染期になりますので、冬期は鶏舎のまわりに消石灰を散布するなど、奈良県から補助金をいただいて(私は奈良市なので奈良市から3分の1の助成)、常に予防の努力をしているというわけです。出たら最後なので。生産者自体も大変ですし、周りの組合員にも迷惑をかけるということで非常に神経使っております。奈良県は幸い感染した事例はありません。野鳥から出たことはあったかな。でもそういう実害が今まで出ておりませんから、皆さんに安心していただけるんですけれども、これからも県と行政機関と十分に連絡をとりながら、またもし出た場合には、すぐに組合員には報告するように、そういう体制をしいております。それから日頃からインフルエンザ対策ということで、年に何回か研修会を開いて周知徹底を図っております。消費者の皆さんにご迷惑をかける以前に、自分の死活問題でもございますので、一生懸命やりたいなと思っています。

座長
はい、ありがとうございます。鳥インフルエンザもヒトにうつるわけではないですからね。

委員
そうですね、今はまだありませんが、特に東南アジア(暑い気候のところ)では、生鳥、生きた鳥を取引しています。市場で生きた鳥を販売しているわけです。それを生きたまま持って帰って、昔、農家でやっていましたように、自分でさばいて食卓にのせる。そうしたときに、野鳥から感染したのかどこから感染したのかはわかりませんが、その飛沫を浴びたりするとヒトに感染した例があります。そして何人かが亡くなられています。ただヒトからヒトへはまだ感染していない。そういう事例はまだありません。国内においてもまだヒトからヒトへ感染した例もありませんし、死亡者もおりませんので、ご安心していただくようにと思っております。一生懸命努力しております。

座長
生産者の方にとってはリスクがある。食べる側には今のところほとんど鳥インフルエンザでのリスクはないわけです。あまり強く伝わっていないように思いますが、他ご意見等よろしいでしょうか。なかなか難しい問題ですがよろしいですか。次さらに難しい問題が提案されてますので、4つめの議題でございます。「安全・安心の食品について」ということで委員から動物福祉についてのご提案をいただいております。内容についてのご説明をお願いします。

委員
先ほどからも何回も鶏のことお話をしておりますが、私は特に養鶏の生産者ですので、今までずっと日本の養鶏は、大量生産、大量消費という形で、この40年間大規模飼育形態の養鶏場が増えてきまして、私たちのような奈良県のように農家が鶏を飼っていて、県民の皆さんに提供しているという形がだんだん崩れてきているわけです。現在我が国日本では1億4000万羽の鶏が飼われてます。そして1番大きな企業は、北陸の方面に本社がある会社ですが、1000万羽以上の鶏を飼育しています。2番目の会社は広島の会社、企業でやはり800万羽、3番目、4番目、5番目ぐらいがいわゆる4~500万羽というような企業が、どんどん数を増やしておりまして、流通業界の方へどんどん、関西の方へもどんどん進出してきまして、奈良県も昔は県内でほぼ100パーセント供給できたんですけど、一部県外へも出荷されておりますが、現在では県内産で県内の消費者の皆さん方をまかなうのは50パーセントぐらいしかいっていない状況で、どんどんと生産者は範囲が小さくなってしまって困っているわけです。そうした大量生産の中で流れがちょっと変わってきたんです。それがこのアニマルウェルフエア(動物福祉)という考え方なんです。日本でもこれが非常にこれから問題になっていくんじゃないかと思いますが、特にヨーロッパでは2011年、特にECのヨーロッパの先進国では、2011年からいわゆるケージで鶏を飼うのが禁止されました。アメリカも、アメリカは皆さんご存じのように自由主義でいわゆる合理性の国なんですけども、カリフォルニアで昨年の11月にカルフォルニアの州議会で、ケージ以外全面禁止になりました。現在20州ほどで、「動物にも家畜にも快適な生活を与えなければならない」また、仮にと殺する場合にも「苦しみを与えてはならない」となっています。鶏の場合に、例えば具体的にいいますと、今私どもは、たいていの養鶏場はケージ飼いが多いんです。大体25センチ奥行き50センチほどのケージに二羽、一羽ないし二羽ずつ飼っているわけです。これが昭和40年頃、アメリカから伝わってきたケージ飼いの方式で、これがだんだん普及しまして、現在の単価が保たれているという状況なんです。このアニマルウェルフェアというのが、仮にヨーロッパでは今ケージ飼いが禁止されましたが、一部エンリッチドケージといいまして、一つのケージ中で、止まり木を与えなさい、爪とぐ場所を与えなさい、鶏が羽繕いする場所も与えなさい、産卵は巣箱で産むようにしなさい、という決まりがあるわけです。それからもっとフリーレンジといって自由で放し飼いの鶏舎もできておりまして、卵の単価もフリーレンジはちょっと高いです。それからエンリッチドケージはちょっと普通のケージ飼いよりも高いです。全部で4段階あるわけですが、一番オーガニックの卵が大体日本円でいいますと1個50円くらいするそうです。エンリッチドケージで35円くらい、エンリッチドケージとは止まり木とか爪とぎとか羽繕いする場所を与えたケージ、ケージですけど大きなケージで十分に鶏がいろいろぶんどれるケージ。2011年からですから、まだ残っているケージのほうが安いわけです。大体日本円でいいますと1個10円ぐらいです。アメリカではもう今年からケージ飼いはフリーレンジしか認められない、カリフォルニアではそういう法律ができました。それは一部のベジタリアンの方が、いわゆる動物愛護団体が、議会へ提案して至上な選挙運動を展開して、カリフォルニアでは住民投票の結果、養鶏団体やいわゆる普通の卵でいいという人達が負けてしまったわけです。今そういう状況にありまして、日本はまだそんな状況ではないですけれども、仮にアメリカが20州、30州、あるいはアメリカの合衆国全部がそういう状況になったとき、日本も先進国の一つとして、そうした影響は当然でてくるわけです。日本の国内でも、今私養鶏業界の役員をしているんですが、そういうアニマルウェルフェアの問題について検討をしておりまして、日本なりのアニマルウェルフェアの形をつくっていこうということでやっているんですが、消費者の方々はそれについてどういうふうに思われるか、私は問いたいです。ただ先ほどから言いましたように、フリーレンジとか平飼いが全て安全かというとこれも言えない。日本にも平飼いの養鶏場はあるんです。私の組合員にもおります。しかし本当にきっちりした平飼いのところはないんです。いわゆる鶏が自由に遊んでいる裏では、自然な鶏ではなく経済動物として飼っているわけですから、糞の上で卵をして非常に不衛生なところが多いわけです。かえってケージ飼いの方が衛生的だと思います。私ども50年前に養鶏を始めたんですが、その当時は平飼いでした。平飼いで非常に平飼い特有の病気もあるんです。非常に卵が汚れます。そうした問題があって、アニマルウェルフェアが果たして安全安心な卵ができるかどうかということ、どうも誤解を招いている面もたくさんあるんです。それよりも今のところでは、検査体制がきっちりして、安全なえさを使って、そして私個人的にですが、農薬も動物薬も30年ほど一切使っておりません。ワクチン以外一切使っていない卵を生産して供給しています。そういう形でやっているわけですが、これが仮にアニマルウェルフェアということになると、コストもかかる、設備も高くつく、そして安全安心をどう守っていくかということもまた問題になります。そのへんで消費者の皆さん方あるいは一般の国民の皆さんのご意見を聞いてみたいなと問いかけているわけです。安全安心とは必ずしも合致しないわけです。そのへん誤解がたくさんあって、自然に飼って平飼いで飼うと安全安心だという誤解がたくさんあります。確かに鶏に快適な生活を与えるということは、我々も健康な鶏を飼いたいわけですから、大事なことなんですけど、ちょっと誤解されている部分がありますので、その点だけよく判ってもらいたいなと思っています。

座長
今、委員から非常に難しい重要な問題をご説明いただきましたけれども、この件について、ご意見、ご要望等ございませんでしょうか。特に消費者の立場からどうかという問いかけがございましたけれど、ここは公募委員のお二人からご意見があれば、いかがでしょうか。

委員
大変難しいですが、安全安心だけではなくて、消費者としてはやはり味とか栄養というものはすごく気にはなりますね。栄養を摂るために、若い方ならサプリメントなどとられることもあるかと思いますし、味ということであれば、私の世代でいうと、昔の鶏は固くて食べれないけど、それはそういう味に慣れているから、ちゃんと運動している健康な味の鶏に慣れていないからそういうふうに思うんですね。動物福祉ということを考えたときに、健康な動物の命をいただくというのは大変ありがたいことだなとは思うんですけど、それと同時にやはり安全安心ですね。先ほどおっしゃってた糞の上に卵っていうのを知ればやはりそれは嫌だなと思います。だからそういうこともいっしょに伝えていく活動は必要なのかなと思います。

委員
このごろびっくりするくらい安く卵を売っているのを見かけます。先ほどのお話を伺いますと、やはり育て方が違うんじゃないかなと思ってしまいます。私たちはできるだけきちっとしたものを買いたいなと思っていますが、10個で80円とか90円とか、そんなお値段で売られると、つい皆さんバァッと買いに行かれるんです。ですがやはり、いい卵を買おうと思えば、300円とか400円します。たぶん安い卵を買われた方は、生では食べてらっしゃらないと思うんです。必ず火を通して食べるとおっしゃる方がいらっしゃいます。ですから、私たちもできるだけ安いお値段で、安心して食べれるような健康な卵がでてくればいいなと思います。最近お店ではいろんな種類のものを置いてらっしゃいますので、先ほど卵の種類、何とかという卵(大和なでしこ卵)、今日初めてみせていただいて、帰りましたらうちの地域でもこの卵を一回探してみたいなと思っています。やはり皆さんできるだけいいものを安く食べたいなと思っていると思いますので。

座長
委員からのご指摘もっともなんですけれども、動物福祉の難しいところは、おそらく福祉に強化すると、卵でも食中毒のリスクは高くなっていくんですね。それでいて価格はさらに上がる。なかなか難しい問題です。動物を人間がある程度保護するべきだという倫理と安全や価格を天秤にかけて、ヨーロッパでは倫理が勝ったという事態だと思うんです。それに対してアメリカはカリフォルニア以外はほとんど勝っている州はないんです。世界で倫理が勝ったのはヨーロッパ以外はないんですね。今世界中で議論を始めても、まだ動物福祉を強化しようという世界的なコンセンサスに至ってはいないんですが、議論は始まっているんです。議論を始めたら人間はどうしても倫理的になるんですね。すると委員がおっしゃった方向になるので、議論が表にでた時点では、かなり厳しい制約がかかってくる可能性があって、今のうちから考えておかなければならない重要な問題だと思います。

委員
医薬品と実験動物の関係はどうなんですか。同じような感じですね。

座長
実験動物も次々と使ってはいけない、殺してはいけないという流れになってきていて、実験動物を殺せないという国はたくさんあります。イギリスなどはもう実験動物を殺すような実験はできないです。昔、動物実験する前にとりあえずヒトでやってみようという笑い話がありましたけど、イギリスではだんだん現実問題になってきていて、人間はインフォームドコンセントが取れるんです。ですから動物は法律で禁止されているけれども、人間ならば同意さえ取れば何でもできるという状況が発生していて、それが良いことか悪いことかという議論が起こってるんです。医薬品が開発できる国がどんどん限られてきていて、その流れがやはり食品の方にもきています。食品の場合は必ずと殺しますから、食べるときに必ず殺すんですね。必ず殺すという前提に立ってどこまで保護ができるんですかという、人間のエゴと倫理観と現実とがぶつかりあうという、非常に難しい議論が世界中で起こっていて、元々ベジタリアンの多い国だと、食べなきゃいいじゃないかというグループがおられますから、もう食べないことを前提に厳しく迫ってくるという状況があります。食肉を食べるのが主な国、アメリカなどがそうですが、まだまだそうはいっても、安くて安全なものを食べたいとなると、動物の愛護はさておきという話になって、本当に人間としての葛藤の話なので、なかなか結論が出ないんです。結論に科学的な筋道がたたない。なかなか難しい議論がなされようとしています。

委員
養鶏業界では、今それが一番これからの課題です。それとインフルエンザ対策。奈良県では県産の卵、特に大和ブランドの大和なでしこ卵を是非とも流通させて、組合員の経営を守っていきたいというのが私の立場です。そのためには安全安心の卵をお届けしたいということで頑張っております。

座長
動物福祉、奈良県としてはいかがですか。

委員
そこまでは、組合でも決断でていない状況です。みんなに啓蒙はしておるんですが。

座長
事務局あるいは担当課からどうですか。

畜産課
畜産課ですが、今、会長がおっしゃったのはまさにそのとおりで、個人的な意見になるかもしれませんが、僕が思うのは、結局家畜というのは元々生産性を追求して、あるいは商用化のために改良されたもので、例えば鶏でも野生の例ですが、昔の鶏に比べてずっと体はちっちゃくなって、ケージ飼いに合うように改良されています。先ほどから食品の安全という話もあったんですけど、鶏にとっても例えば平飼いということになると、当然動物ですから優劣をつける。そしたら強い鶏はいじめられなくていいけど、たぶん弱い鶏はえさを食べるときにいじめられる。しかしケージで飼われていればそういうことはない。あるいは、よその鶏をつつかないように今はくちばしを切ったりしているんですけど、それも結局アニマルウェルフェアからいえば、動物虐待とは言わないまでも動物福祉に反するという話で、それも切らなかったら、他の鶏にしたらそれでつつかれて羽が駄目になるというような両面性があります。今日は吉本委員ら生産者からの提案ですけれど、あと価格の問題もあるので、今後、生産者だけでなく、消費者の方にも理解あるいは認識してもらって全体として考えていく必要があると思っております。

座長
ありがとうございます。他、この件について、ご意見等よろしいでしょうか。この件に限らず、全体の議論を通じてご意見等ありますでしょうか。

委員
違う問題なので、出していないですが、米のトレーサビリティ制度が一応発足したわけですけれど、県行政におかれては、農水省の汚染米の事件以降、米の流通の実態把握がどのようにその後前進したのか、今回どういう対応を新たにされているのか、関係部局どこかございましたら説明をお願いしたいと思います。

座長
委員からの問いかけについて、米のトレーサビリティについてご説明可能ですか。

マーケティング課
マーケティング課でございます。おっしゃるとおり、本年10月1日より米トレーサビリティ法が施行されまして、新しい米の流通監視システムが動き出したところですが、今のところ農林水産省におきまして、新しい監視システムを構築している途中でございます。県におきましても、関係各課が寄りまして、新しい体制の構築に向けて協議を進めているところでございます。今の段階では、まだ詳しいところについては、国の方の指導等も参っておりませんので、これから検討をすすめながら、新しい体制を構築していきたいと思います。

座長
ありがとうございました。委員よろしいでしょうか。

委員
また次回に。

座長
また新たなご提案があるかもしれません。よろしくお願いします。他ご意見等ございますでしょうか。時間も少しすぎておりますので、今日の意見交換はこのへんで終了したいと思います。事務局の方に議事の進行を戻したいと思います。

事務局
ありがとうございました。それではこれをもちまして、第14回食品安全・安心懇話会を終了いたしますが、本日議題としてご提出いただきました内容につきましては、事務局の方で検討、継続させていただくとともに、冒頭で申し上げましたように、議事録については事務局でとりまとめさせていただきまして、委員の皆様にご確認させていただきたいと考えております。今後とも、どうぞ引き続きよろしくお願いしたいと思います。それでは閉会にあたりまして、閉会のご挨拶を申し上げます。

事務局
皆さん、長時間にわたりまして、本当にご苦労様でございました。ありがとうございます。いろんな意見いただきまして、一番深く、大きな事項として受け止めましたのは、県でいろんな取り組みもしていますけれども、なかなか消費者の目線においてはごご理解いただけるまでに至っていない、いろんな組織に分かれた中でやっているから、なおさら見えにくい、そういったことを発端としてお話されておられたのかなという形で承りました。そういったこともいかにPRしていけるかということも踏まえまして、その上でまたいろんな課題等あるいは施策等についてご意見をいただけるように努めて参りたいと思っております。本日はどうもありがとうございました。

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