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更新日:2026年2月27日

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特集

県民だより奈良

2022年12月号

障害のある人が地域や社会とつながりながら自ら希望する人生の実現へ
東大寺福祉療育病院 華の明

奈良県が目指す障害福祉の姿

県では、障害のある人一人ひとりの思いの実現を目指し、障害のある人に寄り添い、ライフステージを通した切れ目のない伴走型支援の仕組みの構築を進めています。

伴走型の支援

重症心身障害児者などに関する支援

支援体制整備の取り組み

重症心身障害児者・医療的ケア児者とその家族を支援するため、令和3年に「奈良県重症心身障害児等の地域生活の支援に関する条例」を制定し、支援体制の整備を進めています。

奈良県重症心身障害児者支援センター

在宅の重症心身障害児者、医療的ケア児者とその家族が、身近な地域で安心して暮らせるよう、支援に関わる医療・福祉関係者からの専門的な相談や、ご家族からの相談にコーディネーター2名が対応しています。
その他、支援に関わる人を対象とした研修会、医療機関や障害福祉サービス事業所などを集めた連絡会を開催し、支援体制の充実を目指しています。

個別支援会議

障害のある人一人ひとりに合わせた短期入所や今後のサービス利用などについて、さまざまな関係者が集まり、話し合います。

個別支援会議

医療的ケア児等コーディネーター養成研修

生涯を通じて、医療的ケア児者を支援するには、さまざまな職種の人の連携が必要です。その中心となる「医療的ケア児等コーディネーター」を養成しています。

医療的ケア児等コーディネーター養成研修

ぜひご相談ください、一緒に考えましょう!

どのような相談を受けていますか?

医療機関や行政、相談支援専門員からサービス事業所につないでほしいという相談が多いです。

相談を受ける際に心がけていることはありますか?

相談を受けていると、ご家族の頑張りが伝わってきます。障害のある方はもちろんですが、その家族の立場にも立って、皆さんが安心して地域で暮らせるように一緒に考えています。

県民の方へ一言お願いします。

私たちは重い障害がありながら笑顔で今を生きておられる方を「スペシャルキッズ」「命のエリート」と呼んでいます。
多くの方に彼らのことを知っていただきたいです。

森口千夏さん
コーディネーター
森口 千夏さん

  • 田原本町多722(県障害者総合支援センター内)(運営:(社福)東大寺福祉事業団)
  • 電話 080-7042-9539(月曜~金曜 9時~17時(祝日、年末年始は除く))※来所は要相談

重症心身障害とは

「重度の知的障害」と「重度の肢体不自由」が重複している状態

重症心身障害

医療的ケアとは

人工呼吸器による呼吸管理、喀痰(かくたん)吸引その他の医療行為

医療的ケア

重症心身障害や医療的ケアとの重複などにより、さまざまな状態の方がいます。

医療的ケアの例

気管切開

気管切開

気管を切開し、肺に空気を送ったり、痰を吸引しやすくしたりします。

喀痰吸引

喀痰吸引

吸引器を使って口腔・鼻腔内、気管カニューレ内部の痰を吸引します。

胃ろう

胃ろう

胃に穴を開けて直接管を取り付け、流動食などで栄養を取ります。

経鼻栄養

経鼻栄養

鼻からチューブを挿入して胃や腸まで通し、栄養剤などで栄養を取ります。

支援の現場から

奈良県障害者総合支援センター わかくさ愛育園

わかくさ愛育園

障害のある人とその家族を対象に、保育活動、機能訓練、医療的ケア、発達・相談支援に取り組んでいます。
令和4年4月からは小学生から高校生までを対象とする「放課後等デイサービス」や、外出が困難な未就学児に対し、居宅で療育などの支援を行う「居宅訪問型児童発達支援」を開始し、重症心身障害児者などに対し、幼児期から成年期まで切れ目のない支援を行っています。

切れ目のない支援

通園による支援のほかにも!

障害のある子どもが、他の子どもたちとの集団生活に適応するために、保育士や児童指導員が保育所や幼稚園を訪問して、障害のある子ども本人や、施設のスタッフに対して、専門的な立場から支援を行っています。また、発達障害に関する研修会の講師として作業療法士の派遣も行っています。

子どもに興味を持ち支援につなげる

出山郁子さん
保育士
出山 郁子さん

支援する際に心がけていることはありますか?

子どものことを知る、興味を持つことです。どのような障害で、身体はどのように動かすことができるのかなどを知ることで、遊びや活動の幅を広げることができます。

支援する中でやりがいを感じることはありますか?

重症心身障害児は自分の思いを表現することが難しい場合が多く、感情をくみ取りにくいです。それでも、必ず何かを感じてくれているので、常に話し掛けるようにしています。笑ったり、手を動かしたりなどの反応があったときは、とてもうれしいです。
こうした支援を通じて、少しでも保護者の力になりたいと思っています。

一人で抱え込まないで!

利用者の元山翔太さんのお母さんにインタビュー
20歳を迎えられた今日までどのように子育てをしてこられましたか?

小さい頃は育てることに必死で余裕もなく、つらいこともたくさんありました。小学校入学前に脚などの手術をしましたが、手術によって息子の生活がどう変わるのか、本当にこれで良かったのかと何度も悩みました。

わかくさ愛育園を利用して良かったことはありますか?

ありがたいことに、息子は多くの人にかわいがってもらっています。多くの人たちと出会い、触れ合うことで将来につながっていくと思います。今は息子が元気で笑い合える日々に幸せを感じます。

障害のある子どもの保護者の方に一言お願いします。

同じ境遇の方々と子育ての悩みなどを話すことで気持ちが楽になりました。悩んでいる方は一人で抱え込まないでほしいと思います。

元山翔太さん
3歳からわかくさ愛育園を利用する
元山 翔太さん

障害の理解促進

障害があっても地域で生き生きと暮らせるように

前田妙子さん
奈良県肢体不自由児者父母の会連合会
会長 前田 妙子さん

会員の子どもたちは、医療的ケアの必要な人から就労ができる人まで障害の程度は幅広く、暮らしている環境もさまざまです。親にとって子どもの障害を受け入れることは大きな試練であり、同じ境遇の親同士のつながりを大切にし、情報交換や研修会を行っています。また、「障害があっても地域で生き生きと暮らせるように」と子どもたちが楽しめるようなさまざまな活動も行っています。

音楽会
著名なバイオリニストの生演奏を楽しむ音楽会

さらに、肢体不自由や重症心身障害などの障害の特性や、どのような支援や配慮が必要かを理解してもらえるような活動もしています。情報発信にも取り組み、県が進める、まほろば「あいサポート運動」の啓発動画の制作にも携わりました。学校や自治会、企業などで多くの方に見ていただき、障害理解を深めてほしいと思います。「障害のある人もない人もともに暮らしやすい社会」が実現するように一緒に活動しませんか?


会員のお子さんが作成された当会のシンボルマークです。

当会の活動について詳しくはこちら

奈良県肢体不自由児者父母の会連合会|子どもたちの笑顔がいつまでも続くように・・・ (narakenshiren.gr.jp)

まほろば「あいサポート運動」〜まず、知ることからはじめましょう〜

あいサポート運動

障害の有無に関わらず、誰もが暮らしやすい共生社会を実現するため、

  1. 障害の内容・特性
  2. 障害のある方が困っていること
  3. 配慮の仕方やちょっとした手助けの方法

などを理解し、実践する「あいサポーター」を養成し、県民運動として広げています。

詳しくは まほろば「あいサポート運動」検索

シルコトカラ

障害の理解促進のための啓発冊子「シルコトカラ」を作成しています。

配布希望は県障害福祉課へ!

動画版「シルコトカラ」はこちらから視聴できます

シルコトカラー奈良県障害理解チャンネルー-YouTube

障害のある方のために配慮をお願いします

車椅子やストレッチャーでの移動時に人手が必要だと思う場合には、本人や介護している方に声をかけましょう。

ベビーカーと段差

外出時にはエレベーター、障害者等用駐車スペース、多目的トイレなどが必要不可欠です。決められたルールやマナーを守りましょう。

手助けの例

白杖を使っている人が困っていたら声をかけましょう。踏切内や横断歩道上では、事故を防ぐため周囲の人は迷わずに「止まれ・進め」など大きな声で注意喚起をしましょう。

手助けの例2

聴覚障害のある方と話すときは、筆談や音声認識アプリ、コミュニケーションボードなど適切なコミュニケーション方法を確認しましょう。

コミュニケーションボード

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