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製材の仕事

取材協力吉田製材株式会社

製材とは、山で伐採(ばっさい)された木の丸太をカットして角材や板材に加工する仕事です。

原木市場(げんぼくいちば)などで丸太を仕入れ、丸太の皮をむき、カットして角材や板材にしていきます。そして乾燥させた後、指定のサイズに加工し、最後にやすりやカンナで表面を仕上げます。製材された木材は、建築会社や木製品を作る会社、材木店や建材店へ提供されます。

製材の仕事に関わる職種とは

作業の段階ごとに担当が分かれています。丸太を仕入れる人、丸太の皮むきをする人、丸太をカットする人、カットした木材を乾燥させる人、乾燥が終わった木材を指定のサイズへ加工する人、カンナややすりをかけて表面をきれいに仕上げる人がいます。その他にも、お客様とやりとりをする営業、梱包してお客様へ発送する役割などがあります。

製材の流れ

工程1 仕入れ

まず、山から伐(き)り出された丸太を競(せ)りにかけ販売する原木市場(げんぼくいちば)などで丸太を購入します。奈良県内には桜井市や吉野町などに原木市場(げんぼくいちば)があります。

丸太を選ぶときは、内装材や構造材など、お客様がどういった木が必要なのかを考慮し、必要に応じて適材適所の丸太を仕入れます。仕入れる木を選ぶ際には、中が腐っていないか、曲がっていないか、節(ふし)がどの程度あるのかなどをしっかり見ていきます。

一方、どのような木も無駄にせず、有効に活用できるよう、幅広く購入することも重要です。欲しい木材とセットで反(そ)った木も安く購入するなど工夫します。また、急な注文にも対応できるよう、見込みの仕入れもしておきます。

工程2 皮むき

仕入れた丸太を機械に乗せて、1本1本皮をむいていきます。

機械には四角いギザギザの刃が何本もついており、爪でひっかくように皮をむいていきます。刃先は丸くなっているため、木を傷つけることなく、皮だけむける仕組みになっています。

節(ふし)が出っ張っているなど、木には1本1本癖があり、慎重に作業を行います。また、山から運んでくるときに、石や針金が付いていることがあるため、皮むきの段階で除去します。

むいた皮はバイオマス燃料として活用することができます。今回取材した吉田製材の工場では、むいた皮をボイラーで燃やし、木材を乾燥させる機械のエネルギーなどに利用しています。

工程3 製材

皮むきした後、丸太を角材や板材などにカットしていきます。角材は柱や家の土台など、建物の骨組みとなる構造材などに使用します。

フローリングなどに使用する板材は、何回かに分けてスライスしていきます。丸太の太さによって取れる板材の枚数が変わってくるため、丸太の大きさを見て逆算し、何枚取るかを判断します。一番外側の部分は主に割り箸に使用されます。

このときに重要なことは、「歩留(ぶど)まり」といって、丸太をどのようにカットすれば、少しでも多く、きれいな材が取れるかを考えて製材することです。木によって大きさや節(ふし)の数、木目(もくめ)の出方が異なるため、職人の長年の経験が生きてきます。

工程4 乾燥

木は成長するために地面から水をたくさん吸い上げています。製材した木材をそのまま使用すると反(そ)ったり、割れたり、寸法が狂ったりし、建物や家具に使用した際、不具合の原因になります。また、乾燥させることによって強度も上がります。

そのため、木材はしっかり乾かして使用します。水分を含む割合が15%以下になるまで乾燥させます。このとき、木材と桟(さん)を交互に積み上げる「桟積(さんづ)み」をすることにより、風が通りやすくなります。木材は急激な温度変化に弱いため、割れないよう徐々に水分をぬくことが重要です。

乾燥には、自然乾燥と機械を使う人工乾燥があります。自然乾燥は、風・太陽熱などの自然エネルギーを利用しますが、乾くのに少なくとも1カ月、ものによっては1年かかります。人工乾燥は、1週間から10日ですむことが多いため、少しでも早くお客様に届けることができます。

乾燥期間が終了すると一度乾き具合を確認します。乾燥が不十分な場合は、再度乾燥させます。

工程5 仕上げ

製材機でカットし乾燥させた木材は、表面がざらりとした状態の荒材(あらざい)です。荒材(あらざい)の状態では見た目・手触りが悪いため、表面に仕上げを施します。カンナで表面を整える「プレナー仕上げ」から、サンドペーパーできめ細やかに仕上げる「サンダー仕上げ」、さらに細かく仕上げる「超カンナ仕上げ」があり、用途によって使い分けます。

こうして製材された木材は、家の土台や柱、フローリングや壁、家具などに使用されます。

インタビュー

吉田製材株式会社

代表取締役 吉田 敦彦さん

日々の仕事の中で、やりがいや喜びを感じる瞬間はどんなときですか?

自分たちが作った製品などが世の中で人の役に立っているときとか、みなさんの身の回りに建ってきた建物などを見て、「自分たちはあの時、一生懸命頑張ったな」と思うときが一番、嬉しいです。また、作っている最中に、実際に使われる方々が商品を見られて「ありがとう」と声をかけていただいたときが一番嬉しいです。

逆に、どんなときに難しさや大変さを感じますか?

木材ですから一つ一つ工業製品ではありません。すべての商品にばらつきがあります。その木の癖、山で育ってきた木の特徴1本1本理解して、製材したり加工していくところが非常に難しいです。

製材の仕事は社会の中でどのような役割をもっていると感じますか?

わたしたちは山から伐(き)られてきた丸太・木材、そういったものを工場で製材して世の中に出すことで、建築業界の方々であったり、家具業界であったり、いろんな業種の方々に木材を届ける一番最初のスタートが、わたしたちの担いだと思っております。

木材の良さや魅力とは何だと思いますか?また、奈良県産材の良さや魅力についても教えてください。

木材の良さというのは木の温かみであったりとか、くつろぎなどを与えてくれる癒しの材料だと思っています。こういった木材を都市部にたくさん使うことによって、二酸化炭素を都市の中に貯めることによって、第2の森林を作っていると思っております。
奈良県の山では急な険しい山がたくさん多く、そしてまた朝晩の気温の寒暖差が非常に多く、なかなか木材が育つことができません。すなわち年輪の詰まった木材がたくさん奈良の山には育っています。そういった木材を構造材とか内装材に使うことで、より強度の高い製品をみなさまにお届けすることができます。

どのようにすれば木材の利用が広がると思われますか?

奈良の木は身の回りにたくさんあります。現状は建築とか家具とか限られた用途にしか使われていないのが現状だと思います。しかし、今後は身の回りの多くの製品、家具であるとか、またノベルティグッズなど、さまざまな使用用途をみなさんとともに模索していく必要があると考えています。

木材にはどのような可能性があると思われますか?

わたしたちは、奈良の木を使うことで山で木を伐(き)るときに、今後50年、100年先の次世代を担う子どもたちのために、山で木を植えています。山で木を植えることで、持続可能な環境に優しい森林、山づくり、森づくりをしています。

ずばり、製材業の魅力とは?

わたしたち製材業は、地域のみなさまのおかげで仕事をさせていただいております。山で木を植える人、伐(き)る人、それをまた運んでくる人、数多くのみなさまのお世話になって、わたしたちは木材を製材させていただいております。この木の良さを、わたしたちが工場で製材・乾燥・加工すること、世の中に出すことで多くの方々の役に立てればと、わたしは思っています。

さらに詳しくは動画をチェック!

取材協力:吉田製材株式会社

〒633-0065 奈良県桜井市吉備557

TEL:0744-42-2124

HP:吉田製材株式会社 ホームページ

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