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木材加工の仕事

取材協力株式会社桝忠銘木店

木材加工の仕事とは、製材された木材を加工して、さまざまな大きさや形の部材を作り出す仕事です。

複数のパーツを貼り合わせたり、大きな塊から削り出したり、機械や人の手を介しながら、さまざまな大きさや形に加工していきます。加工された製品は学校やホテル、店舗の内装などに使用されます。また、家具の部品を加工することもあります。

木材加工とは、イメージを形にする仕事。どうすれば木材でイメージを形にできるか、実現するための技術やノウハウ、提案力が求められます。

木材加工の仕事に関わる職種とは

お客様の求めるイメージを聞き、それを形にするためやりとりを重ねる営業、イメージを形にするための設計、木材を機械や手作業で設計どおり形づくっていく加工、表面にヤスリやカンナをかけたり塗装したりする仕上げなどの役割があります。

木材加工の流れ

工程1 お客様と打ち合わせ

建設会社や工務店といった建築関係のお客様や、家具などのインテリア関係のお客様などと打ち合わせをします。

パース図、イメージ図、施工図面などを見ながら、素材や長さ形状、仕上げの方法などについて打ち合わせをします。作りたい内容、利用用途、使用環境、物量、予算なども詳しくヒアリングします。

難しい要望でも、実現するための方法を考えたり、協力会社を紹介したりと、木材加工の知識やネットワークを活用して、お客様の課題を解決することも大切な仕事です。

お客様との打ち合わせの後、加工にかかる時間や方法を考えて、見積りを提示します。

工程2 CAD(キャド)で図面作成

まずは、お客様からいただいた製品のイメージ図に基づき、CAD(キャド)というソフトウエアを使って、パーツごとに図面を作ります。この図面データをNCルーターという刃物がついた機械に入力すると、3次元加工を行うことができます。機械を使うための通訳のような役割を果たすのがCAD(キャド)データです。

さらに、CAD(キャド)オペレーターは材料の選択から加工方法まで考えます。使用する木材の性質や加工方法の情報を付け加え、実際に加工できるようなデータを作ります。木材には節(ふし)があるため、刃物を入れる方向によってはうまく切れない場合もあります。その点も考慮しながら加工の方法を決めていきます。

工程3 機械加工

図面が確定したら、次はNCルーターに図面データを入力し、刃物を入れる角度や動作スピードなどを調整します。パソコンの画面上でシミュレーションができるので、その結果によって、データを調整したり、作業を追加したりすることもあります。

実際に機械を動かしても、予定どおりに動かないときは、いったん機械を止めて調整します。木材加工は量産するものではなく、単品・オーダーメイドがほとんど。失敗すると、材料も時間も無駄になってしまうため、慎重に作業を進めます。

機械はデータの通り正確に加工ができますが、イメージ通りのものを作り上げるためには、機械を動かすためのさまざまな経験値やノウハウが必要です。

工程4 手作業による加工

形状によっては機械を使えないものもあります。NCルーターで加工した部材をさらに手作業でカットしたり、はみ出した部分があれば、実際の厚みに合わせて削ったりしていきます。また、機械を使うと逆に時間がかかってしまうものは、手作業に変更することもあります。

手作業と機械をうまく使い分けることが大切です。例えば、テーブルであれば、天板の切り抜きは機械で行い、角の微妙な角度は手作業で丸みをつけるといった具合です。できるだけ短い時間で品質の良いものができるよう工夫します。

工程5 磨き・仕上げ

最後に、紙やすりやカンナを使って磨きをかけ、仕上げていきます。仕上げとは、お客様に渡す前、または塗装の工程に進む前の作業のことをいいます。

塗装が最終の仕上げの場合もありますし、磨いた状態、無塗装のままの場合もあります。ベンチのようにクッションの設置まで行うこともあり、製品によって仕上げの段階は違います。また、現場の工事でついたキズなどの補修を行うこともあります。最後まで仕上がりにこだわることが大切です。

集成材(しゅうせいざい)について

最後に、ここまで紹介したものとは別の木材加工、「集成材(しゅうせいざい)」の製造について紹介します。

集成材(しゅうせいざい)とは、1本の丸太から切り出した木材ではなく、複数の板を接着剤でつないだり貼り合わせたりして作られる木材です。「フィンガージョイント」という方法で板同士をつなぎ合わせ、それらを貼り合わせることで、1本の丸太からは作ることが難しい長い材料や大きな材料を作ることができます。

集成材(しゅうせいざい)は、無垢材(むくざい)に比べると反(そ)り、曲がり、割れなどの狂いが少なく、より安定した材料といえます。化粧貼集成材(けしょうばりしゅうせいざい)の場合は、節(ふし)のない見た目の綺麗な薄い板(突(つ)き板(いた))を集成材(しゅうせいざい)の表面に手作業で貼り付けて仕上げます。

インタビュー

株式会社桝忠銘木店

木材加工担当 松崎 潤さん

日々の仕事の中で、やりがいや喜びを感じる瞬間はどんなときですか?

工場内で加工したものが、実際どういうところで使われたりしているのかはわからないんですけれど、完成した写真であったり、話を聞く中で、「自分が加工したものがこういう場所で使われているんだ」とか、そういうイメージができたときに、すごく「やって良かったな」という気持ちになります。

逆に、どんなときに難しさや大変さを感じますか?

一つの加工をするにしても、同じような加工があれば、また全く違うような加工もあります。全く違うような加工の場合に、加工の工程を決めているんですけれど、加工だけでなく、他の工程の分も考えて段取りをしています。その中で、加工だけじゃないので、どう考えていけばスムーズに最後の仕上げの工程まで行くか、それを考えることが難しくもあり、楽しいことだと思っています。

株式会社桝忠銘木店

専務取締役 吉原 弘二さん

木材加工の仕事は社会の中で、どのような役割をもっていると感じますか?

先人たちが大切に育ってきた木材という資源、自然の財産を、より多くの人に触れていただく機会を作る役割を担っていると思っております。

木材の良さや魅力とは何だと思いますか?また、奈良県産材の良さについても教えてください。

木材の良さは「匂いと風合い、手に触れる温かみと柔らかさ」です。そして、「色、木目(もくめ)の綺麗さ」が奈良県産材の良さだと感じております。

どうすれば木材の利用が広がると思われますか?

木材だけではなくて、いろいろな素材との組み合わせ、それと木材をいろいろな場所で活用することで、多くの可能性が広がるのではないかと感じております。

集成材(しゅうせいざい)の良さとは何だと思いますか?

1本の木から作ることができない長いもの・大きなものを、部材をつなぐことによって作ることができる点です。また、表面に薄い綺麗な板を貼ることによって、色や木目(もくめ)を揃えることができます。

ずばり、木材加工の魅力とは?

木材加工の魅力は、さまざまな機械やさまざまな木材を使って、イメージを形にできることが木材加工の魅力であると思います。

さらに詳しくは動画をチェック!

取材協力:株式会社桝忠銘木店

〒637-0014 奈良県五條市住川町1303番地

TEL:0747-26-3600

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