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ページ番号:25678
更新日:2026年9月1日
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企業・起業
2026年9月号
vol.58 株式会社FROMO
吉野杉の器と郷土の味、生まれ育った村で家族の夢を一つに

株式会社FROM0(フロモ)
代表 小林 美緒(こばやし みお) さん
家族それぞれの活動を一つの会社に
父は2011年から木工の工房「アップルジャック」を営んでいて、実家へ帰ってくると工房にはいつも父の木の器を求めて遠方から訪れてきたお客様の姿がありました。父の作品の魅力をもっと多くの人に伝え、父がものづくりに集中できる環境を整えるために力を尽くしたい―そう考えるようになったのが、設立のきっかけです。私自身にものづくりの経験はなく、15年間警察官として務めていましたが、新たな夢が見つかり、2023年に生まれ育った川上村で会社を立ち上げました。
当社には、同じく木工作品を手がけている弟、かねてから柿の葉寿司のお店をやってみたかった母、そして料理人として活動するもう一人の弟も参加していて、家族みんなの夢が詰まった会社です。
吉野杉の魅力を生かす木の器
吉野杉の一大産地である川上村の林業は、約500年の歴史を持つといわれています。当社が扱うのは、そんな吉野杉を中心とする木の器です。杉材は柔らかく器には不向きとされていますが、年輪が緻密な吉野杉は十分な強度があります。熟練の技で仕上げた茶碗やコップはとても薄くて軽く、細かな年輪が織り成す独特の風合いが魅力です。握力が弱って陶器の茶碗が持てなくなった高齢の方に、木の器なら自力でご飯が食べられると喜んでいただいています。法人化を機に「アップルジャック」をブランド化し、父と弟が協力して大口のオーダーを受けることも可能になりました。企業様の周年記念のお祝いや、結婚式の引き出物としても重宝していただいています。

一方、母の念願だった柿の葉寿司のお店は「柿の葉寿司みつは」として事業化しました。郷土食としての昔ながらの製法をベースに、母が現代風の優しい味にアレンジしたものです。完全予約制の受注販売のほかに、イベント出店、柿の葉寿司の料理教室なども不定期で開催しています。
最近では、木の器で柿の葉寿司や料理を楽しむイベントを行うなど、地域の人々に集まってもらえる場づくりにも力を入れています。将来的には木の器で母や弟の料理を提供するカフェギャラリーができたらいいなと考えています。
先人たちが守り伝えた豊かな自然と手仕事の技が息づく、この川上村でなければ当社は生まれませんでした。まずはしっかりと事業を軌道に乗せて、地域に貢献できる存在になることが私たちの目標です。
株式会社 FROM0 場所:吉野郡川上村大字東川1595

電話:080-2901-9175 HP:from0.co.jp
川上村の吉野杉を中心とする木工テーブルウェアおよび柿の葉寿司の製造・販売を手がける企業。