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更新日:2026年9月1日

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特集

2026年9月号

特集1 第77回 全国植樹祭 奈良2027

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 奈良県は県土の約77%を森林が占める緑豊かな土地です。林業の歴史も古く、特に吉野川上流の「吉野林業地域」は室町時代に造林が行われた記録が残り、江戸時代には「森林を育てながら使う」循環型林業が確立していました。

 このように古くから木々とともにあった奈良を舞台に、第77回全国植樹祭が令和9年6月6日、平城宮跡歴史公園で開催されることが決定しました!

 県での開催は46年ぶり。今回の特集では、全国植樹祭が奈良県で開催されることの意義について、また関係者の声や、これまでとこれからの取り組みについてお伝えします。
 

全国植樹祭って?

 全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林・緑に対する国民の理解を深めるとともに、森林への愛情を培うことを目的に毎年開催されています。

 第1回は昭和25年。毎年春に全国を巡って開催されています。天皇皇后両陛下のご臨席のもと、各県の内外から多くの参加者が訪れ、式典行事や記念植樹が行われます。
 

県での開催は2回目!

 前回開催された昭和56年から実に46年ぶりとなります。前回大会では、昭和天皇が吉野スギの種子を、香淳皇后がヤマザクラの種子をお手播きになりました。また両陛下がイチイガシをお手植えになり、その木は今、平城宮跡で大きく育っています。
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開催理念

①森林環境の維持向上が国民生活の安定的な向上に不可欠であることが国民共通の理解となるとともに、森林と人との恒久的な共生を図るための取組を一層進める契機とします。

②私たちが今見ている森林はさまざまな歴史の積み重ねの上にあるという意識を持ち、伝統的な育林技術と木工技術が一体となり発展した「木の文化」を後世に伝えていきます。

 

多数の応募の中から選ばれました!

大会テーマ

あおによし 奈良からつなぐ 緑の未来

 【作者】 橋本 七海 (はしもとななみ)さん 
 (奈良市立一条高等学校 1年)
 

【選定理由】  開催理念や基本方針、また奈良のことを理解した上で的確に表現し、「つなぐ」という言葉に未来への広がりを感じる。また、「あをによし」という奈良の枕詞が適切に使用されており、奈良らしさと知性を感じるテーマとなっている。

 

大会シンボルマーク

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【作者】野本 貴哉 (のもとたかや)さん (埼玉県)

 

【選定理由】奈良県の象徴としての鹿をモチーフに取り入れながら、針葉樹と広葉樹が混ざった多様な森林の姿が描かれており、今回の「開催理念」や「大会テーマ」が巧みに表現されている。また、特にシンボルマークとして、目を引く洗練されたデザインになっており、とても良くまとまっている作品である。
 

 大会ポスター原画

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【作品名】「植樹にかかる虹」
【作者】 上村 貴乎 (かみむらとうこ)さん (増田絵画教室/葛城市立磐城小学校6年)
 

【選定理由】 全国植樹祭のテーマ(植樹及び森林・樹木の保護・保育の表現)と、植樹の様子を上手く描き、広く緑化活動への意識を高めるように、わかりやすく表現している。また、色彩が華やかで、緑化ポスターとしての構図が上手くまとまりがあり、今回の「開催理念」に沿った、特に優れたポスター作品である。

 

※学校名・学年は応募時のものです

 

会場のシンボル お野立所(のだてしょ)

 式典会場には、天皇皇后両陛下にご着座いただく木造の建築物「お野立所」を設置します。全国植樹祭のシンボルとなる重要な施設になるので、県ではお野立所デザイン等提案コンペを実施し、株式会社福本設計が最優秀提案者に選ばれました。

 このお野立所の建築を通して、県産材の魅力を発信します。toku1-08 2609

【最優秀提案者】株式会社 福本設計

設計担当技術者 : 南 匠充みなみ たくみ)・池上 渓太 (いけがみ けいた)

デザインコンセプト

● 奈良県らしさの表現

 技術が受け継がれ、森林が循環し、人の営みが静かに積層してきた時間の厚みが、今の風景として立ち現れていることを組物や張り合わせによる重ね上げで表現。

● 森林環境の維持向上、 木の文化の継承

 森林循環の要素(切る・使う・植える・育てる)を形容した寄せ柱や、木の文化(寺社建築で培われてきた構造デザイン)の継承を表現した組物、全国植樹祭をきっかけとした奈良からつなぐ緑の未来を現した波紋形状の3要素を県産材で表現。

● 朱雀門との調和

 水平ラインを強調した屋根形状や左右対称の立面計画により、朱雀門とお野立所が共存することを表現。 
 

苗木のスクールステイtoku1-09 2609

県内の保育所や幼稚園、小・中・高校などで、植樹祭の植樹行事や関連事業で使用する苗木を子どもたちに育ててもらう「苗木のスクールステイ」を実施しています。この取り組みに参加している大和高田市立片塩幼稚園に話を聞きました。

 toku1-12 2609命を育てることの大切さを学ぶ

 片塩幼稚園で育てているのは、ドングリ(カシ、ナラなど)やヤマザクラの苗木。同幼稚園では以前から花や野菜の栽培に取り組んでいて、園長の荒木佳永(あらきよしえ)さんは「命を育てること、自然を守ることの大切さを学んでほしい」と語ります。子どもたちは、苗木やたくさんの植物に水やりをするのが日課です。

 toku1-12 2609大きな、元気な木に育ってね!

 子どもたちに話を聞いてみました。「毎日水やりをするのが大変だけど、木が元気になるのがうれしい」「水をやったら木がよろこぶ」「30メートルくらいの木にならないかな!」と、苗木のお世話が毎日楽しいようです。

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 toku1-12 2609将来、「思い出の木」に

 苗木のいくつかは植樹祭後も園に残ります。「子どもたちが育てた苗木が大きく立派な木になるのは数十年後。将来、その木の下へ大人になった子どもたちが集まることができたらとてもうれしいですね」と園長の荒木さん。

 苗木のスクールステイを通じて、自然への愛を育む子どもたち。苗木と共に大きく成長してほしいです。

「山守(やまもり)」の知恵を、未来に生かす

全国植樹祭を機に改めて考えたい、森林や山を守ることの意味。県の林業の歴史に詳しく、かつて農林部長として森林管理のプロフェッショナルを育成する「奈良県フォレスターアカデミー」の創設に携わった福谷健夫副知事に話を聞きました。

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副知事
福谷 健夫(ふくたに たけお)
 

1977(昭和52)年に県採用となり、景観・環境局次長、農林部長などを歴任。県で一番好きな場所は、すぐそばに山や川がある地元・五條市の風景。


奈良では、吉野林業に代表される独自の育林法により、木目が美しく節の少ない良質な木材となる木を育ててきました。しかし、木材価格の低迷などによって森林の手入れが難しくなり、その大部分を占める山も荒れていきました。平成23年の紀伊半島大水害では、荒廃した山の脆弱(ぜいじゃく)さが改めて浮き彫りとなりました。

 県の林業、特に吉野林業の特徴の一つに「山守制度」があります。山の持ち主に手入れや伐採を一任された山守が森林を管理していたのですが、林業の衰退とともに山守は減り続けました。大水害を機にその役割の大切さが見直されたともいえます。時代に合った新しい森林管理のあり方を模索する中でヒントとなったのが、スイスのフォレスター制度です。森林や山を長期的な視点で管理するその考え方は、山守制度にも通じるものでした。当時、農林部長だった私はスイスを訪れ、同制度を参考に奈良県フォレスターアカデミーの創設に携わりました。現在、県の職員でもある奈良県フォレスターをはじめとした卒業 生たちが県内各地で活躍しています。

全国植樹祭を機に、県の林業の歴史や文化、そして森林や山を守り育てることが、豊かな暮らしや災害に強い地域づくりにつながることを多くの人に知っていただき、奈良の豊かな森を次の世代へつないでいきたいと願っています。

サテライト会場

多くの県民の皆さんが植樹祭を身近に体感できるよう、メイン会場(平城宮跡歴史公園)以外に黒滝村と十津川村にサテライト会場を設置。リアルタイムで式典を中継します。

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最新情報はこちらから!

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さらに!次号から膈月で植樹祭に関する情報を紹介する連載が始まります!お楽しみに♪

 

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問い合わせ:第77回全国植樹祭奈良県実行委員会事務局 

電話: 0742-27-8119