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ページ番号:6793
更新日:2026年2月27日
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春宵
春宵(しゅんしょう)
上村松園(1875-1949)
一幅 昭和11年(1936)
絹本著色 144.0×67.0cm

解説
掛行燈がほんのりともっている春の宵。料亭の中庭をのぞむ廊下での一場面であろうか。駆け寄って耳打ちをする人、その言葉を静かに受けとめるひとの、ゆとりのあるまなざし。着物の裾に雅やかな夜桜があり、ほの暗い庭に山吹の枝がしずまる美しい春の宵を、上村松園(うえむらしょうえん)はさらに突き抜けて、ひとの世と人生の中にある美を見つめている。女性美をとおして描かれるこの精神美こそ、松園芸術の独自性であり、芸術的カタルシスを与える所以ともなっている。松園61才の春に成るこの作品は、薫り高くもの憂い季節の風情に、ひとのこころの美しさをとかしこんでいる。



