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ページ番号:7580
更新日:2026年2月27日
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花きの育種、栽培に関する過去の研究成果
過去の主な研究成果
需要期に安定して開花する小ギクや特色ある奈良ブランド菊の新品種の育成
奈良県は、全国有数(小ギク第2位、二輪菊第1位)の切り花ギク産地であり、高需要期の安定出荷や低コスト化が求められています。そこで、8月盆に安定して一斉開花する小ギクや、低温期の茎伸張性の良い5~6月咲き小ギク、わき芽の摘み取り労力の少ない性質(無側枝性)を持つ一輪咲き特殊ギクの新品種育成に取り組みました。

無側枝性特殊ギク新品種の育成試験圃場
計画出荷に不可欠なキクの開花予測技術の開発
近年の異常気象により、高需要期である8月盆用のキクの開花時期が大きく変動し、計画的な出荷ができていない状況にあります。一方、花の流通では相対取引や予約販売が主流となってきており、市場からは正確な事前出荷情報の提供が求められています。そこで、市場への出荷情報の早期提供と計画的な出荷を行うための小ギクの開花予測技術の開発に取り組みました。

県内の8月盆用小ギク栽培圃場
花きの品質低下要因の解明と品質保持技術の開発
花きの消費低迷の打開策として、日持ち性の向上が重要な課題となっています。そこで、近年需要が伸びているものの日持ち日数の短さが消費拡大の足かせとなっているダリア切り花や、切り花と比べて日持ち性の向上技術に関する知見が少ない鉢花・花壇苗の品質低下要因の解明と品質保持技術の開発に取り組みました。

ダリアの日持ち試験

花壇苗の品質保持試験
出荷前処理による日持ち延長技術の開発
(1)花壇苗
花壇苗では、流通・販売の過程で弱光や乾燥等の不良環境下に置かれることがあり、徒長や黄変、萎凋によって商品価値が低下します。そこで、品質(草姿・葉色)を保ちつつ、無潅水でも萎れにくい出荷前処理液を開発しました。
効果の確認できた品目
ペチュニア、インパチェンス、ベゴニア、パンジー

出荷前処理による品質保持効果
(2)ダリア切り花
ダリア切り花では、糖や植物成長調節剤(BA製剤)の成分量や処理方法が日持ち性に及ぼす影響を明らかにしました。また、栽培環境や流通環境、収穫ステージの影響も調査し、これらの品質管理を組み合わせることにより、十分な日持ち性を確保できる技術を開発しました。

収穫9日目のダリア(左:糖とBA製剤の組み合わせ処理、右:蒸留水)
需要期に安定して開花する小ギクや特色ある奈良ブランド菊の新品種の育成
現在の研究課題でもある新品種の育成について、これまで開花時期の年次変動が小さい8月盆用小ギクを3品種、低温期の茎伸張性の良い5~6月咲き小ギクを2品種、わき芽の摘み取り労力が小さい二輪菊を4品種登録しました。これらの品種は県内のキク生産者にご利用いただき、産地の振興に役立っています。
年次変動の小さい8月盆用品種

‘春日の紅’

‘春日の鈴音’

‘春日Y2'
(流通名:春日の星)
低温期の茎伸張性の良い5~6月咲き品種

‘春日Y1’
(流通名:春日の光)

'春日W1'
(流通名:春日の泉)
わき芽の摘み取り労力が小さい無側枝性二輪ギク


‘千都の舞’

‘千都の風’

‘千都の恋’

‘千都の粋(すい)’