更新日:2025年12月11日
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木造の住宅や建築物、食器やインテリアなどの木製品まで、わたし達の生活のあらゆるところに使われている木材ですが、そこにたどり着くまでに、どのような過程を経ているかご存じでしょうか?山から市場、市場から製材所、そして工務店や木工所へと、木材が運ばれていく過程には、たくさんの人の手と高い技術が秘められています。
今回は、SNSで集められた「#今日の奈良の木」の投稿の中から、奈良の木を扱う現場の方の技術の高さが伝わってくる動画や写真をご紹介します。
林業から木材の製造販売までを手がける・森庄銘木産業株式会社さんが投稿してくださったのは、伐採した杉の樹皮を収穫する様子。木の幹を建材などに使うのはもちろん、杉皮も自然の風合いを出す化粧材として用いられます。
樹皮を収穫した後は、枝葉をつけたまま山の中で数ヶ月天然乾燥(=葉枯らし)を行います。そうすることで、杉の赤身の発色が良くなるそうですよ。
化粧貼り集成材やアーチ枠など、特殊加工材の製造を得意とする株式会社丸商店さんが投稿してくださったのは、8.5メートルもある桧柾のフリッチから単板を加工する様子。これだけの長さにも関わらず、ほとんど節が無いという、吉野林業の育林技術がつくり出した木材の品質の良さも伺えます。
奈良県橿原市を中心に、大工の経験と高い技術を活かした家づくりを手がける工務店、住まう工房 秦建築さんが投稿してくださったのは、木製の戸袋※1 を製作する様子。鎧張り※2 に使う板を取り付けるための桟を、細い角材からバンドソーで加工していく作業です。高い技術と細部までのこだわりを感じる手作業での加工シーンは必見です!(投稿3枚目)
※1 戸袋…引き戸において、戸を開けたときに戸が複数枚収納される場所。
※2 鎧張り…下から順番に重ねながら張りあげていく張り方。
(参考)完成した鎧張りの戸袋
奈良県吉野郡下市町で奈良の伝統工芸である三宝・神具の製造及び販売を行う吉谷木工所さん。投稿してくださったのは、三宝の加工作業のワンシーン。三宝の材料は吉野桧。木目や色艶の美しさがお供え物などを載せる器にふさわしい品格を生み出し、また、粘りがあることで力を入れなくても美しく曲がるそうです。一つひとつ手作業で作られる三宝は、鉋掛けや曲げ技など、様々な職人技が詰まっています。
建築やものづくりの観点から地域に根付く歴史や風土を取材するフリーライターのさとう未知子さんが投稿してくださったのは、「木桶づくりの技術を残したい」という想いを持つ人々が全国から集まる「木桶職人復活プロジェクト」のイベント風景。参加者でつくる木桶の材料として使用されているのが奈良県の吉野杉です。発酵調味料のメーカーや、飲食店、流通業者など、業種の垣根を越えて木桶づくりの技術をシェア。木桶が醸す発酵調味料の味を次の世代につなげるための活動を吉野杉が支えています。
「#今日の奈良の木」投稿はまだまだ募集中。いつもの作業現場や自然豊かな山での日常風景など、見てもらいたいお気に入りの写真や動画を投稿してみませんか?現場の皆さまからの投稿をぜひお待ちしています。
今回ご紹介した投稿の他にも、SNSには、奈良の木にまつわる写真や動画がたくさん投稿されているので、ぜひチェックしてみてくださいね!
ぜひ、あなたも気軽に投稿してみてくださいね!たくさんの投稿をお待ちしています。
関連記事:木桶の文化を残したい。小豆島の醤油づくりと吉野杉が「木桶職人復活プロジェクト」に
文・編集:奈良の木のこと編集部
メイン写真:森庄銘木産業株式会社
2022年2月18日(記事公開日)