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ページ番号:13638
更新日:2026年2月27日
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意見書第10号
臓器移植の環境整備を求める意見書
臓器移植の普及によって、薬剤や機械では困難であった臓器の機能回復が可能となり、多くの患者の命が救われている。
一方、臓器移植ネットワークが構築されていない外国における移植は臓器売買等の懸念を生じさせ、人権上ゆゆしき問題となっている。
そこで、国際移植学会は、平成20年5月に「各国は、自国民の移植ニーズに足る臓器を自国のドナーによって確保する努力をすべきだ」とする主旨の「臓器取引と移植ツーリズムに関するイスタンブール宣言」を行った。
こうした動きが我が国における平成21年7月の臓器の移植に関する法律の改正につながり、本人の臓器提供の意思が不明な場合であっても家族が書面により承諾することにより臓器を提供することが可能となった。同法の改正により脳死下での臓器提供者は、改正前の平成20年は13人だったが、改正後の平成27年は58人、29年は77人、30年は68人と少しずつであるが増加傾向にある。
しかし、令和元年10月31日時点における臓器移植希望者数は、心臓で780人、肺で379人、肝臓で330人、腎臓で12,442人など(公益社団法人日本臓器移植ネットワーク)となっており、心停止後のものを含めても臓器提供数は必要数を大きく下回っている。その理由としてドナーや臓器提供施設数が少ないことが指摘されている。
よって、国においては、国民の臓器を提供する権利、臓器を提供しない権利、移植を受ける権利及び移植を受けない権利を同等に尊重しつつ、臓器移植を国民にとって安全で身近なものとして定着させるため、次の事項に取り組むよう強く要望する。
記
- 国民が命の大切さを考える中で臓器移植に係る意思表示について具体的に考え、家族などと話し合う機会をふやすことができるよう臓器移植に係るさらなる啓発に努めること。
- 臓器提供施設における院内体制の整備を図るため、マニュアルの整備、研修会の開催など個々の施設の事情に応じたきめ細かい支援を行うこと。
- 臓器移植についての説明から臓器提供後のアフターケアまで、ドナーの家族に対し、きめ細かな対応が可能となるよう移植コーディネーターの確保を支援すること。
- 臓器摘出手術から移送までを担う臓器移植施設の担当医について負担軽減対策を講ずること。
- 国民がイスタンブール宣言に則った臓器移植ネットワークの構築されていない国において臓器移植を受けることのないよう、必要な対策を講ずること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和元年12月16日
奈良県議会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣
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