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ページ番号:594

更新日:2026年8月5日

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ナラ枯れについて

ナラ枯れとは

 1990年頃から、日本各地でナラ類やシイ・カシ類の樹木が大量枯死するナラ枯れが流行しています。ナラ枯れは、カシノナガキクイムシ(以下、カシナガ)という昆虫が、ナラ菌という病原菌を木の中に運び込むことによって引き起こされます。

ナラ枯れのメカニズム

 カシナガは、体長4.5~5mm程度の小さな虫で、メスの背中にはマイカンギア(菌囊)とよばれる、餌となる菌を貯蔵・運搬する器官をもっています。このマイカンギアには、餌となる菌の胞子のほかにもナラ枯れを引き起こすナラ菌の胞子が含まれています。

 カシナガは、6月上旬頃からナラ類の幹に穿入し、樹幹内で産卵します。この時に、ナラ菌の胞子が木の中に持ち込まれ、カシナガが掘った坑道を伝って蔓延します。そして、ナラ類がナラ菌の蔓延を防ごうとして通水機能を止めてしまい、7月~8月頃葉がしおれて茶色に変色し枯死に至ります。さらに、木の中で成長・羽化した新成虫は、翌年の6月上旬頃からナラ菌を持って脱出し、健全なナラ類に飛来・穿入を行うことで被害が拡大してしまいます。

ナラ枯れサイクル図
 ※マスアタックを伴わないカシナガの穿入では、枯死しない場合が多い。

被害の特徴

 木が枯れる原因は、ナラ枯れ以外にも、気象やその他の病気による場合もあります。

 ナラ枯れを見分けるには、被害が発生している樹種、発生した時期(梅雨明け~8月頃)、葉が委縮して赤褐色に変色している等の特徴のほか、木の幹(地上~4m程度の位置)にカシナガが穿入した穴があり、木の根元にフラス(カシナガの排泄物と木くずが混じったもの)が貯まっていることが大きな特徴です。

 カシナガの穿入孔の直径は約2mmで、形は真円です。爪楊枝を中に差し込むと、やや斜めに入り、5mm程度で突き当たる感じがします。

フラス 穿入孔

 (左:被害木の根元に貯まったフラス 右:カシナガの穿入孔)

被害の対策

 対策には、大別して予防と駆除があります。予防とは、保護したい対象木に対して行う、枯死を防ぐための対策、駆除とは、カシナガの殺虫ならびに被害木の処理、被害拡大を防ぐ為の対策です。

予防駆除表

 ※対策への補助制度の有無や内容については、森林のある市町村にご確認ください。

ナラ枯れ発生状況

全国

 全国のナラ枯れ発生状況は、林野庁HPでご確認ください。

奈良県

 奈良県では、平成22年に奈良市川上町(若草山周辺)において被害が確認されました。その後、平成28年度をピークに減少傾向にあり、被害区域は、令和元年度以降、県東部・南部へ移行しています。東部・南部地域では、広葉樹林が小面積で分散しているため、局所的な被害ですが、被害区域は拡大傾向となっています。

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奈良県による取り組み

ヘリコプターによる被害把握調査(~R6)

 事前に市町村や関係機関から被害情報を収集し、9月下旬~10月上旬頃にヘリコプターを用いた被害木探査を実施しました。

黒滝村 御所市 

 (左:黒滝村 右:御所市 共に令和元年9月上旬撮影)

人工衛星画像による被害把握調査(R7)

 奈良県におけるナラ枯れ被害が縮小化・分散化している中、ヘリコプターによる線的な調査では、被害の全体的な傾向を把握することが困難であることから、より広域的に被害の傾向を把握するため、人工衛星画像を用いたナラ枯れ解析調査を実施しました。

枯死木の危険性

 枯死木が発生した場合、落枝や倒木の危険があります。枯死後数年で枝が落下し、倒木を起こす危険性があり、通行人や家屋への被害だけではなく、送電線や道路・線路等への被害の発生事例も確認されています。そのため、できるだけ速やかに伐倒処理を行うことが推奨されます。

 また、1年以上前に枯れた木では葉の色が薄くなったり落葉して目立たなくなるため、伐採等の対策がすぐに行えない場合は、通行人に対して倒木や落枝の危険性について注意喚起を行うこと等も必要です。

倒木注意チラシ

 その他、ナラ枯れが発生した森林では、被害発生時または数年後に、猛毒性のカエンタケが多く発生することが確認されています。ナラ枯れとの関連性は明確には分かっていませんが、毒性が非常に強く、食べても触っても有毒で、死亡例の報告もあるため注意が必要です。

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