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更新日:2026年2月27日

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学芸員が伝えたいこと。

仏像や絵画などの文化財を前にして、「どう鑑賞したらいいのかわからない」と感じたことはありませんか。

まずは解説パネルに書かれた「いつ、誰が、何を目的に作ったものか」などの解説を読み込んで、次の文化財へ…

というケース、結構多く見られます。

本当はもっと目の前の文化財をじっくりと見ていただきたい。

そして「わからない」でもいいので何かを感じてほしい。

なら歴史芸術文化村では対話による鑑賞を通じて文化財への興味・関心を広げていきたいと考えています。

美術工芸担当、竹下学芸員のアタマの中。

「学芸員って好きが高じたオタクなんです」

なら歴史芸術文化村

学芸員(美術工芸担当)

竹下 繭子

私は仏像をはじめとした美術工芸担当の学芸員です。学生の頃から仏像に惹かれ、この仕事に就いた今でもひとつの仏像を何時間もかけて拝観し、学芸員仲間と何時間も語り合っています。表情、お姿、服装、彫り方、材質などをじっくりと見ていると、「これは何?」、「なぜこうなっているの?」という問いが次々と湧き出てきます。この「わからない」を自覚することが好奇心の源泉。一人よりも複数人で話しながら鑑賞することで、「何?」という気持ちに気づきやすいため、なら歴史芸術文化村では対話を重視した鑑賞方法を考案中。いつ、誰が作ったかという知識を伝えるよりも、問いを生み出すことを大切にしたナビゲートによって、本質的な「観る」楽しさをお届けしていきます。

たとえば

学芸員と対話をしながら鑑賞してみると…

この仏さまを見て、気づいたこと、感じたこと、疑問など何でもいいのでお話しましょう。

「古そう」、「ふくよか」、「厳しそう」、「何でできてるの?」、「この手の意味は?」など、感じ方や着眼点は人それぞれ。心に湧いたその思いを素直に話してみてください。意識して鑑賞し、対話をすることで、発見がどんどん積み重なっていきます。

薬師如来坐像(天理市合場町)

薬師如来坐像(天理市合場町)

薬師如来坐像(天理市合場町所蔵)

それでは「古そう」と思った人は、どこからそう思ったのでしょうか?

この仏さまをよく見ると表面の色が部分的に剥がれています。もしかするとここから年月の長さを感じたのかもしれません。ではこの表面の黒い色はそもそも何でしょう?…という風に最初の疑問から次の問いにつながっていきます。実は左手の衣だけ他の彫り方と違うのですが、気づきましたか?

文化財は観察すればするほど、より楽しく見ることにつながります。仏像の場合、作った人、拝んできた人、守ってきた人がいることに思いを馳せてもらえたらうれしいです。

考古学担当、岡見学芸員からもひとこと!

知れば知るほど深まる考古学の沼

考古学とは・・・?

遺跡に残されている遺物を発掘、分析して、当時の人々の生活を復元する学問です。

その作業は、犯罪捜査で遺留物を鑑定し捜査に役立てる警察の鑑識に似ているかも。

「縄文時代の人は、この土器をどのように使っていたんだろう?」

まずは、土の中から掘り出した土器片を見て、触れて、そして対話しながら想像してみましょう。

勾玉や木簡の制作体験、整理作業の見学、大和古墳群の見学ツアーなども楽しめます。

気づいたら、あなたは考古学の沼にハマっているかもしれません。

歴史の謎が解き明かされる現場の最先端を「なら歴史芸術文化村」で体感してください。

なら歴史芸術文化村

学芸員(考古学担当)

岡見 知紀

「答え」よりも「問い」を大切にするなら歴史芸術文化村の思い

なら歴史芸術文化村は「歴史・文化」と「芸術」を主軸に、1400年以上もの時間の中で培われた奈良特有の魅力に触れられる施設です。

私たちが大切にしているのは、文化財やアート作品を観る、ワークショップで作品を創るなど多様な体験プログラムを通じて「なぜ?」という問いを生み出すこと。

伝統を創造的に継承し、新たな文化を構築する好奇心の「はじまりの場」として、皆さんの中にたくさんの、そしてさまざまな発見や創造の楽しさをお届けしていきます。

見て、触れて、「なぜ?」を育む体験メニュー

文化財の修復作業現場の見学・企画展示

国内外から招いたアーティストの制作活動の公開やワークショップ

子どもを対象としたアートプログラム

奈良県に残る文化財は、1400年以上もの長い時間の中で数多くの人々によって修復を重ねてきた思いと歴史の結晶です。こうした奈良県に連綿と伝わる修復作業を見学できる他、奈良県ゆかりのアーティストを中心にした多彩なワークショップ、子どもを対象にしたレッジョ・エミリア・アプローチを取り入れたアートプログラムをご用意。伝統工芸品の展示や販売を含め、奈良県がもつ広く、深い魅力を体感できます。

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